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僕と欠片と涙の探しモノ
其の子の名前.8


ガラガラ




「慶君!」

「何処行ってやがった!」

「獄寺、落ち着けって。慶大丈夫か?」

『あぁ…大丈、夫だ…』



俺、やっぱり会った事あるのか?雲雀に?否――、もしかしたら、綱吉や獄寺や山本にも会った事あるのか?



『うっ…』

「慶君、本当に大丈夫?」

「無理すんな。」

「保健室行った方が良くね?」

『そんな事…ある筈ねぇ…あり得ねぇ…((ボソッ』

「「「??」」」



あり得ねぇ…あり得ねぇんだ。俺はずっとイタリアに居たんだ。

綱吉達と会える筈がねぇんだよ…。



「左目…大丈夫?」

『大丈夫だ…。気にすんなって』



慶は力無く笑って見せるとフッと綱吉が優しく慶の眼帯で隠している左目に触れた。



『綱…吉?』

「無理してる…」

『綱吉…』



不思議だ…左目の痛みが和らいでいく。これも綱吉の力なのか、温かい。

まるで日だまりに包み込まれているみたいに…『九代目が幸せそうに笑ってる時』みたいに心が落ちつく。



『綱吉…』

「慶君?」

『心配してくれてありがとな』

「…っ!!」



(慶君の事は良く分からないけど…、本当は――)



『獄寺も山本も心配かけて悪かったな…』

「…ケッ」

「謝んなって!慶」

『お前等優しいな』

「そんな事無いよ…」



綱吉達は十分優しいさ。俺なんかよりはずっと優しい。

俺は誰かに優しく出来る様な人間じゃないからな…



「ちゃおっす」

「!? リボーン!!?」

「リボーンさん」

「よう」

『あ…』



俺が考え事をしていたら何時の間にか、いつぞやの赤ん坊がいた。確か《リボーン》とか言う名前だった気がする…

てか……何故にコ ス プ レ ?どんだけ好きなんだよ!



「おい、慶」

『確か、リボーン…?お前何か企んでるだろ』

「えぇ!?慶君とリボーンってもしかして…知り合い?」

『「あぁ/多分」』



うわぁ…赤ん坊と見事な迄にハモったよ。しかも嫌な笑みだな…

絶対何か企んでやがる。




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あきゅろす。
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