小説
8
「は....?」
「お前達が頻繁に来るようになってから、神隠しが起こるようになったんだ!!」
「ちょ、ちょっと待って....」
おかしい。確かに仕事上ウィンデルに来ることはあるが、それはかなり前からであって最近の話ではない。男の言っている意味が2人には分からなかった。
「何が待てだ!!次はどこの民を連れていく気だ!!フリージア!!」
「はぁ!?何言っとるんじゃ!?うちらはエニエスじゃよ!!」
「分かりやすい嘘を....!!」
男が言い切る前に光悦はしゃがみこみ、エニエスの紋章を見せる。暗いため眼を細めながら男がそれを見ているのが分かる。しばらくして見せていたそれが何か分かったのか、男は慌てだした。
「....っすまない!!本当にエニエスだったのか....!!フリージアの者と共にいたからてっきり...!!」
「....え!?ちょっとどういうこと!?」
コキアは男の背中から退き、胸倉を掴み無理やり立たせた。コキアの形相に少したじろぎながらも男は口を開いた。
「赤い髪のフリージアの者と一緒にいただろう?」
「....っ嘘じゃ!!フリージアの人間には見える位置に十字架とフリージアの花のシンボルがあるはずじゃろ?!」
「確かにシンボルは付けていないがフリージアの者だ!!」
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