[通常モード] [URL送信]

KANESHIRO☆カルチャーショック!


教室内からは案の定、「うわ地味…」だの「つまらない」だの好き勝手な声が聞こえてくる。
世の中には地味なのも居んだよ。皆が皆キラキラしてるワケじゃねーんだよ。
つかお前らは男の転校生と聞いて無駄な期待する女子か!

「では、自己紹介を挨拶含めて4文で」
何で自己紹介に条件つくんだよ。意味不明だっつーの。
「オレは伊波 晴幸といいます。鈴之瀬高等学校から来ました。趣味はスポーツ観戦ッス。どうぞよろしく」
きっちり4文で言い切って、ぺこりと頭を下げる。
「…意外と律儀だな」
「これでも生活態度の評価はずーっと“真面目”だったもんで」
少し驚いた様な俺様メガネの声に、オレはニイッと笑った。

地味と言われようが何だろうが関係ない。(…腹立つケド)
とにかく平穏に学生生活を送るのみだ。
地味でいいさ。平凡に友達作って平凡に勉強して、平凡に卒業してやる。
予想外にズレちまった道だけど、その分大学受験で頑張って軌道修正するんだ!
開き直りゃこっちのモン。
地味メン根性の雑草魂、見せてやるぜ!



「まあいいだろう。席は…」
俺様メガネが教室を見回す。
窓際と廊下側の最後列に2つ席が空いていた。
と。

「辰巳センセ、こっち空いてまーす!」

…聞き覚えのある声だ。
廊下側の後ろから2番目、キラキラメンツの合間から元気よく上がってる腕を見つけた。その腕を辿って行くと―――

見覚えのあるイケメンが居た。


[*前へ][次へ#]

8/34ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!