ふじ×おた 更に降りかかる悪夢 …俺の幼馴染みは、何かにつけてトラブルメーカーな所がある。 つつき回してこじれた展開を、高みから見物してネタにするクセが。 そして被害者は大概が俺。 中には知らん間に被害受けてるヤツも居るケド、全てを知ってて直接被害に遭うのは俺。 お陰でこういう事に関して、カンがやたら鋭くなった。 …まぁ察知出来ても回避出来ねぇから、心臓に負担がかかるだけなんだけどよ… 「で。メールの相手、朱鳥君よね?そうでしょ」 嗚呼、こうやって俺の逃げ道は消えていく… やっぱエスパーだよこの人ー! しかも顔が楽しそうだ。激しく嫌な予感がする。 魔王が…魔王が降臨してしまう…ッ! 「ちょっと見せなさい」 「わ、ちょ!」 抵抗なんかする暇も無く、携帯を引ったくられた。 突然とはいえ素早すぎる。 ゲームの職業は魔王か盗賊だな。コレ確定。 「ふぅむ、これは中々面白…ううん大変な事に」 「今、面白そうって言いかけただろ」 ゴスッ。 …ちなみにこれは、智里サマの拳が俺の脳天に直撃した音です。 「こ れ は 中 々 大 変 な 事 に !」 「あーハイハイ、大変な事になったなー」 つか他人事みたいに言うけど、元はと言えばお前のせいだろうがよ。 …疑惑をド直球で訊いた俺も俺だけど。 「で、当然昼休みは行くのよね?行くよね?つか行かなきゃ友情が木っ葉微塵よね?」 「あーそうだなそうだよな行くよ行きゃいいんだろッ!」 ちくしょう、俺まで智里のまくし立て方移っちまった。 [*前][次#] [戻る] |