[通常モード] [URL送信]

ふじ×おた
さて、渡されたブツは…

「…やだなー…何か怖いなぁ…」
結局受け取ってしまったプレイヤーを手に、なかなか再生スイッチを押せずにいた。
イヤホンは耳に装備してる。
後はスイッチを押すだけ。
…なんだけど。

「…嫌なヨカンがするんだよな…」

こういう事態での俺の勘は結構当たる。
ま、回避出来ないから意味がないに等しいんだけどよ。
今だってそうだ。
引き受けてしまった時点で、俺の逃げ道はとっくに無くなってる。
どのみち智里サマの要求を飲む他ない。
「うぐぐ…どうにでもなれチクショー!」
やけっぱちで再生スイッチを押す。

が。

「うぎゃぁ! 耳が!耳がぁぁぁ!」
慌てて停止させて音量を下げた。
音量がデカ過ぎて鼓膜に大ダメージ、ついでに頭もクラクラするときたもんだ。
「嫌がらせかオイ…」
出鼻をくじかれて心が折れそうだ。
何とかバクバク鳴ってる心臓をなだめて、もう一度再生ボタンを押した。

「…お? 何かかっけぇな」
イヤホンから流れるのはテンポの速い曲。ギターが利いててイイ感じだ。歌詞も警戒してたほどブッ飛んでない。
…時々出てくる単語の意味分からんけど。


[*前][次#]

2/17ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!