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疑似レッスン2
■ 4

抜き差しされるごとに溢れる卑猥な音に、お前の後孔が男を受け入れているのだと、まるで責められているよう。
高山は繰り返し心中で拒否の言葉を叫びながらも、再び奥を目指し進む肉棒に、教えられた通り無意識に息を吐き出し少しでも楽なように身体の力を抜いていた。
自分でも気付かぬうちに、身体の方が勝手に男のモノを受け入れ始めている事実。
ずぷっ、ずぶぶっ……。

「んんぁ……、ぁ、……ふぅう…、っ……」

嫌だ、嫌だと、何度も頭の中で繰り返す。
それでも強引に与えられる感覚に、身体は嘘をついてくれなかった。
息は震え、くわえこむ粘膜が山本のモノを締め付け、もっと深くへ導こうとしていた。
嫌なのに。
すぐにでも逃げ出したいのに。
思い出したかのように両手に力をいれるが、やはり捕われた手はビクともしなかった。
一瞬、意識が反れた間も、山本の責めは止まらない。

「…ぁ、……んっ、やぁっ……」

ぴたりと密着したまま、高山の腰を抱えて上下に揺する。
奥深くをぐりぐりと掻き混ぜられ、ぶるりと指先まで震えた。
感じたくなど無いのに。
脳からの命令を無視して貪欲に快楽を拾い上げる四肢は、それでも忠実に手にした快感を脳へと送り込む。
拒みたいのに、力が入らない。
声など出したく無いのに、止まらない。
自分が自分で無い感覚に恐怖を覚え、いっそ本当に自分の身体で無くなれば良いのにとさえ思う。
再び絶妙な角度で潜り込んでくるモノに戦き、ソファの上、窮屈な姿勢のまま身悶えながら、高山は逃れるように目を閉じた。
しかし。

「高山先輩」

現実に引き戻すかのように、耳元で山本が囁いてくる。
ぴったりと覆い被さる身体に、中のモノをいっぱいにくわえこまされ、ビクビクと腰が跳ねる。
AVの展開通りなのか、いつの間にか他の三人の手は離れ、両手は顔の横の位置で山本の手にそれぞれ握られ押さえ込まれていた。
山本は時折、ソファに押し付けるようにゆさゆさと身体全体を揺らしながら、高山の耳を舐めしゃぶり、言葉を紡ぐ。

「ね、どうして欲しいか、言ってくださいよ」
「ふぁっ……っ、ん、なっ…に……?」
「いつも俺らに走りのフォームとか、アドバイスしてくれるじゃないですか?俺、男相手は初めてだから、正直これで良いのか自信無いんですよ。だからいつもみたいに先輩からいろいろと指示して欲しいな」
「……そんな、事っ…でき、るかっ……んぅっ……」
「ねぇ、先輩……ここ、気持ち良い?どうして欲しい?何でも言って。その通りにするから」
「…ぁあっ、やっ……」
「あ、抜けとか、やめろは無しね。あくまでも気持ちよくなる為の指示だけ」
「……ぅ、…無いっ……そ、…なっ……ぬ、けっ!」
「もぉ〜、抜けって言葉は無しって言ったでしょ。はい、ペナ1ね」

あくまでも声は優しく。
労るように両手の指を絡め握りしめながら、それを裏切るように強く深く腰を穿つ。
ぐちちゅ。

「ひぁっ!……んっ、…ん、ぁあっ…」

重なる身体を持ち上げるように背筋を反らし身じろげば、勃ち上がった自身のモノを山本のTシャツに擦りつけてしまい、あふっと熱い吐息が漏れた。
山本はすぐに緩やかな動きに戻し、くすくすと笑い声を落としながら、また囁き始める。

「解りましたか?こうなるの嫌だったら、どうして欲しいか言ってください」
「だ…からっ……もっ、やめっ…」
「はい、ペナ2〜」
「んぁっ!…ぁ、……やっ……」
「まだ言う?ペナ3〜」
「っ!…ぁ…はぁ…、はぅ……」

高山が自ら求めるような事を言える筈も無く。
拒否の言葉を呟く度にガツガツと最奥へ突き込まれ、緩やかに引き抜かれていく。
解っていて訊いてくる山本の言葉に、高山の嬌声が続く。
そんな二人の傍らで、僅かに揺れる背もたれに凭れ掛かるように座り見つめながら、潮田は呆れたような溜め息を吐き出した。

「……松下先輩」
「ん〜?」
「なんか、あっち完全無視のアドリブはいりまくりなんっすけど……」
「ははっ、そうだね。まぁ、でも体位とか参考にするくらいで良いんじゃない?向こうもストーリーとかあって無いようなものだし」
「確かに身体の動きはそんなに違ってないっすね」

テレビ画面の中、腰を振る男と、犯されている男。
それだけ見れば、目の前の二人とさほど変わってはいない。
ようは気分的な問題で、あのシチュエーションをなぞっていると思えばそれだけで興奮が増す程度だから。

「んじゃ……俺ん時もアドリブい〜れよ」

喘ぐ高山を見下ろしながら楽しげに呟く潮田の言葉に、松下はどんなアドリブを入れる気なのか容易に想像がつき、苦笑いを浮かべた。

そんな外野には見向きもせず、山本の責めは相変わらず続いていた。
再び嫌だと呟く高山に強烈な一突きを与えながらも、すぐに優しく労るように頬に舌を這わせ、起用に口だけでズレた眼鏡を押し上げてやる。

「なに、先輩ってば、もしかしてお仕置き目当てでわざと言ってる?」
「……ちがっ…ぅ、……はっ…」


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あきゅろす。
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