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また、夜が明ける
※Ryu



「あぁ、んっ、」

「俺を拒絶してる割には感じまくってるじゃねーかよ」

「ち、がぁ…っ」

「嘘」

「ひぅん……っ!!」



勃起した俺のそれを、さらに強く扱かれた。政宗さんを拒絶してる筈なのに。だから起つ筈ないのに。どうして…!



「お前が、俺に感じないわけがない。」

「ど、して…」

「リュウに色々仕込んでるからな」

「え…ぃ、やぁ――――っ!!」



政宗さんが言うと同時に俺は射精した。脱力感が俺の体を支配する。頭がぼーっとして、何故だか暖かい。



「まだ、終わりじゃねーぞ」

「え…?」

ぐっ



俺の膝が上の方へ押し曲げられ、左右に広げられる。俺はその痴態に顔が真っ赤に燃え上がった。抵抗して足を閉じようとすると、政宗さんがそれを許してくれない。



「な、に…いやぁ…っ」

「お前も早く、俺を好きになれ」

「あぁ……っ!!」



ずん、と体に衝撃がくる。
痛くはなかった。ただ、快楽だけが俺の中を支配している。だからだ。だから、変なことを口走ってしまったんだ。



「政宗、さん…っ、」

「何だ…よっ」

「はぁんっ」



より一層強く貫かれ、変な声は止まらず出続けた。言いたいことも言えずに、ただただ俺は喘いでいた。



「政、宗…さぁんっ、ぁっ、もっとぉ…」

「人格は違っても淫乱なのは、同じなんだな…っ、」

「あぁっ、ぁん、やぁ―――!!」



俺は堪らず射精した。
ねぇ、"リュウ"。どうしよう、俺は…どうにかなってしまいそうなんだ。この気持ちを愛だと錯覚しそうになる。



「―――好きだ、隆一。」



その言葉を聞いた瞬間に、頭の中で。
ぷつん、と何かが切れる音がした。



『隆一に政宗は渡さない』

(………え?)














「ねぇ」

「……隆一?」

「違うよ、政宗。」



くすくすと笑うその人物を、霞んだ視界で確認しようとした。隆一ではないと言うそいつは、確かに隆一の姿。



「…リュウか」

「俺が寝てる間にあいつとヤっただろ」

「否定はしないけどな」

「政宗には俺がいるじゃん。あいつなんて要らないよ。」

「何だよ妬いてんのか?」

ば、



横に並んでいた体制から、リュウは俺の上に乗るように被さった。白い肌が外の光のせいでよく映えている。薄い瞳も際立っていた。



「そーだよ」

「どっちも同じ"お前"だろ?」

「違うよ、全然ね」

「俺にとっては同じだし、愛してる」

「…隆一もその内不満になると思うけど…………」

「りゅ…」

「俺を選んで」



哀しげな笑みだけが俺の脳裏に染み付いた。自分がしていることに、急に罪悪感が込み上げてくるような気がした。

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あきゅろす。
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