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また、夜が明ける
3





「隆一、ちょっと来い。」



政宗さんがリビングに俺を呼んだ。
何だろう、学校のことかな?リビングに行くと政宗さんがニコニコしながら待っていた。手には洋服?が握られている。
よくわからなくて小首を傾げると、政宗さんが気づいたのか説明してくれた。



「ああ、これ?これはお前が来週から行く学校の制服だ。」

「制服……?」

「ああ。学校では皆同じ服を着なきゃならねーんだ」



へえ…知らなかった。
その制服は―――白と黒がベースで、清潔感であふれたような感じ。俺に着こなせるのかなあ……。



「サイズを合わせなきゃならんから、取り敢えずM着てみて。」



















「大丈夫か?長さとか肩幅とか…違和感ねえ?」

「はい、ぴったりみたいです。」



制服を着てみての感想。
いまいち動きにくい。政宗さんにそれを言ったらそれはそんなもんだって言われたから…後はもう問題ない。



「……緊張してる?」

「はい、…ちょっと。俺すごい人見知りだから」



俺がそう言ってすぐに、視界が真っ暗になった。心音が聞こえて、政宗さんに抱きしめられたんだってすぐに気付いた。

俺に回してる手に力がこもる。



「行ってみないかって…言ったのは俺だ。強制したように聞こえたかもしんねえ。でも、別に無理して行く必要とかは無いんだぜ?」

「ま、政宗さんっ。俺無理とかしてないし…自分で決めたことですから」

「お前、学校を美化し過ぎなとこあるし。いじめとかフツーにあるとこだ」



いじめ…か。ある意味俺は15年間いじめに遭ってきてる。母親は俺を無視して、知らない男との情事に夢中で。

見たことだってある。

これ以上何が起こっても一緒だ。



「―――――大丈夫だよ政宗、俺がいるじゃない。」

(何だ、これ……口が勝手に―――)

「リュウ?」

「ふふ、そーだよ。隆一の邪魔する奴は俺が消す」

「だから心配なんだよ………お前、揉め事起こして隆一に迷惑かけんなよ」

「相手の行動次第じゃないかな?」



俺とリュウの意識が一緒に出てる。こんなことは今まで無かったのに。―――何で?くすくすという笑い声が自分の口から聞こえてくる。



(やめろ、こんなの俺じゃ……俺じゃない!!)

-ぱんっ

「おい、……リュウ?いや隆一か…?大丈夫か、しっかりしろ!!」



政宗さんの叫ぶ声と。



(俺を拒絶するの?いつだって隆一を守ってきたのは俺なのに―――)



リュウの悲しそうな声音が耳に残った。

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あきゅろす。
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