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REBORN
屈折率120%の愛情






「雲雀さんって……ピアスとか似合いそうですよね。」


綱吉の声のトーンで危険がわかる僕って凄いよね

まあ…気付けても避けられなかったら意味はないのだけど…。






  ≪屈折率120%の愛情≫






突然、チクリ――という小さいながらピンポイントな痛みを耳に感じた。

ジクジク痛む耳を見ようとするが、残念、耳はどうやっても視界に収めることができなかった。



何を"あける"のかさっぱりわからなくて、でも耳たぶは何らかの危険地帯になっていることは確か。
指先をよく見れば小さな穴から玉の形に血が溢れていた。

まるで針で刺したかのような小さな傷。


耳と同じようにジクジクと熱を持ち始めたそこを何の感情もなく見つめていれば急に襲い掛かる痛み。


「…………んっ………ぁあ……っ…」



ズルりと何かを抜かれた感覚が体を駆け抜けた。


"痛み"にビクビク震える体。




「何?雲雀さん……耳に穴あけられて感じてるんですか?」



漏れる吐息の浅ましさに気がつかない僕に綱吉の一言が染み渡った。



耳…………穴?


キーワードを言われて初めて気がついた。

耳に感じた痛みからは血が滴っていたことに。
つい先程まで、そこには綱吉の手の中に収まっている長い裁縫針が縫い付けられていたことに。


「信じられない……。」




あーあ………ピアスだけはしたくなかったのに。
風紀乱すし。
健康に悪そうだし。
体に金属通すのなんか絶対嫌だったのに。

反射的に延びた指で直に耳たぶに触れた瞬間、また痛み。


「―――っ………く。」

ビクリと震える体を叱責。
急いで指を遠ざける。




「何してるんですか?もしかしてそこにも開けて欲しいんですか。」


「…………?」


「あー残念。そこにあけるには爪が邪魔ですね。」



「そうそう。化膿しないように薬、付けときましょうか。雲雀さんの綺麗な肌が化膿するとこなんか見たくないですしね。」

「なら………なんでピアスなんか………。」


塗り込められた薬が無駄に染みる。
ジワジワと痛みは増していく。


「だって………この前リボーンと買い物行った時凄く雲雀さんに似合いそうなピアスがあったんですもん。思わず……ね?」








買い物の内容は想像しがたかったが赤ん坊も止めてくれればこんなことにはならなかったものを……。


「痛い……。」


ピアスを付けたくなかった1番の理由はそれ。

痛々しい印象しか抱かない。






ああ…………もう


なんで僕がこんなめに会わなくてはならないのかさっぱり理解できなかった。



まあ常識が通じる相手でないことは知っていたが……。



「まぁ…いいじゃないですか。あっ、傷口治ったらコレ付けといて下さいね。外したりしたらもう一つ穴増やしますから。」





軽い脅しのような一言を添え、投げ渡された箱。

濃紺の色をした箱の中には、ルビーだろうか……対象的な緋色の宝石をあしらったピアスがおさめられていた。


綺麗な宝石だった。



だが何よりも気になったのが………




「ねぇ綱吉………。」

「ハイ?」

「これ…ペアであるんだけど。」

てっきりペアルックだと思った。
恋人だし……普通そう思うでしょ?

「あぁ…両耳用ですもん。」

そういった彼の手には消毒され、綺麗になった裁縫針。





どうやら彼に普通を要求するなんて無謀なことだったようだ。



悪魔の手は今度は僕の右耳に近づき……………


赤い花を咲かせた。







そして数日後、雲雀の両耳には緋色のピアスが飾られていたという。
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短っ!
日記logだからか・・
綱様黒いな・・・
霧火はピアスはしてません。むしろできません。
痛いの嫌いです。


あきゅろす。
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