REBORN
Chronicle
骸雲で執事×主人(子息?)パロ
※骸が雲雀のことを名前で呼びません。
骸が微妙に黒いです。
雲雀さんとんでもない設定&とんでもないこといってます。
ものっそいパロです(白x
それでもいい方はどぞ!
朝の食器を下げそびれた。
急を要する電話が朝から入ったのが原因だった。
下げそびれたカップの中にはすっかり大気と同一の温度になってしまった紅茶が僅かに残されていた。
まさかそれが目を離した隙に無くなってるなんて…思いもしなかったわけで。
≪Chronicle≫
「苦い………」
「何をしてらっしゃるんですか…?」
声のしたほうには、自分より幾分か小さな存在。確か身長だけでなく年も下なはず。
(まあ…規準となるべき僕の年がはっきりしないのですが…。)
とにかくこのだだっ広い屋敷で自分が仕える僅か一握りの存在、所謂御主人様がそこには居た。
正確には御主人様の御子息様という立場だが。
とりあえず何故【彼】が僕が下げそこねた飲み残しに口を付けているのかがさっぱり理解できなかった。
「渋いって言ってるの。」
「当たり前です。冷えた紅茶は渋味を増すことくらい坊ちゃんもご存知でしょうに。今煎れたてを持ってきます故しばしお待ちを…。」
世間知らずというより我が儘。
骸が【彼】と会う機会は比較的少ない。
骸は【彼】の父親に仕えている身であり【彼】に仕えてるわけではなかったからだ。
「待ちなよ」
無論、だからと言って「待て」と言われて「嫌です」とは答えられる立場ではない。
「はい、何か御用ですか坊ちゃん?」
決して彼が不快にならないように常に優しい笑みを"張り付け"て対応する。
「坊ちゃんはやめて。あとその取って付けた様な胡散臭い笑い顔も。」
はずだった………。
「胡散臭いとは…酷いですね。これでも頑張って造ってたつもりだったんですが
………。」
(旦那様にもばれたことのなかった仮面を見破るとは…ね)
正直少し動揺した。
観察力に優れているのだろう。
観察力にも―――
「しかしながら坊ちゃん。僕にとってはまだ成人していないアナタは坊ちゃんなのですよ?血は繋がっていないとはいえ旦那様だって……」
【彼】は雲雀家の正統な後継者ではなく、所謂養子だった。
今の雲雀の頭首が無能な息子達(こんなこと口に出せば僕の首が飛びますがね)の当て馬として孤児院から引き取った子供、それが【彼】だった。
そう…当初はただの"当て馬"として雲雀に迎え入れられた存在だったのだ。
「じゃあ、僕が"雲雀"の当主になったら僕の名前を様付けで呼んでくれる?」
「…………クハハッ!何を言うかと思えば。」
「で、呼んでくれるの?呼ばないの?」
何時からだったかな、【彼】が雲雀においてただの当て馬に収まらなくなってきたのは。
「いいでしょう。ではその時まで、アナタの名前は取っておきますね…"坊ちゃん"」
「今に呼ばせてあげるよ。」
雲雀に引き取られた【彼】は他の後継者達に比べれば実に成績優秀だった。
一度目を通せばどんな難しい論文も大概の内容を把握するし、一度極めると決めたものはその頂点まで極めつくす…。己を高めることに関しては彼は人一倍欲が強かった。
威厳も品格も実力も兼ね備え、揚句の果てには容姿端麗ときたものだ。
そんな【彼】に決定的に欠けていたもの、それが己を駆り立てる程の出来事であり"雲雀を継ぐという野心"だった。
今まで【彼】は、当て馬としての自分の役割を理解し、必要以上に後継者争いに関与することを避けきていた。
だが今の状態はどうだ。
これほど野心に満ちた【彼】を一体今まで誰が見たことがあろうか…。
僕とのほんの些細な契約によって【彼】に与えられた野心。
それが雲雀のただでさえ危うかったバランスを一気に崩した。
「坊ちゃん…邸内でそのような発言はお控になられたほうがよいですよ。旦那様のお気に入りでいたいのなら……ですがね……クフフ…。」
一度付ければ目的を達するまで消えることのない【彼】の焔はすでに点けられた。
鬼に金棒とはこの事だ
「あぁ…そうだったね。気をつけるよ。」
旦那様も【彼】のあまりにもの優秀さに迷っていたことは僕も知っていた。
どうやらこのゲーム――面白いことになりそうですね。
「クフフ……お供させていただきます、坊ちゃん。」
「フッ…いいよ……。ついてきな。」
さあ愚かで無能な後継者共は、この乱入者に舌打ち一つくらいはさせることが出来るのでしょうかね?
ああなんて楽しい遊戯なんだろう。
しばらくは暇をせずにすみそうだ。
この【雲雀恭弥】という存在のおかげで
――――――――――――――――――
なぁにこれぇ(爆)
とりあえず日記のやつをこっちにも…
友人との会話の中で生まれた設定です。
ってか確実に黒執事の影響をうけてますね^^
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