こ話 ポッキーゲーム[ルカメイ] 「メイコさん、ポッキーゲームしましょう!」 ルカの突然の提案に、メイコはいつも通りの反応で言った。 「意味が分からない。」 そして、 今はポッキーとか甘いものを食べる気分じゃないの、と付け加えた。 「じゃあ…プリッツにします?」 「いや、チョコの有無が問題じゃないのよ。」 「じゃあ、思いきって長ネギでやってみます?ミクからもらってきますよ。」 「長ネギって……、やらないわよ。」 呆れたようにメイコがはっきりと言うと、ルカはうなだれた。 メイコさんが冷たいです、と悲しそうに目を伏せるルカに、メイコも罪悪感を感じたようだ。 「あの……断り方が悪かったわ。ごめんね、ルカ。」 「じゃあ、メイコさんはポッキーゲームがしたくない、と。」 「まあ…そうなるわね。」 分かりました、と呟くルカ。 メイコもようやく諦めてくれたか、と胸を撫で下ろした。 まあ多少変態のような所もあるが、大切な妹だ。 きちんと話せば素直に分かってくれるのだ、とメイコは考えた。 「……メイコさん。単刀直入でいきますね。」 「なに?ルカ。」 「もう回りくどいやり方はしません。私のお願いを聞いて下さい!」 突然のルカの迫力に、メイコは思わず頷く。 ただしポッキーゲームはダメよ、と付け足すと、ルカは、 そんな回りくどい事しませんよ、と余裕たっぷりに微笑んだ。 「私とキスして下さい。」 「お断りよ。」 「えぇっ!?お願い聞いて下さるのでは…!?」 「いや、普通そんなお願いしてくると思わないもの。」 大方、メイコとキスしたいがために、ポッキーゲームをしようなどと持ち掛けたのだろう。しかしルカの作戦は失敗に終わったのだった。 「……分かりました。諦めましょう。今回はメイコさんが甘いもの嫌いという誤算がありましたし、帰って作戦立て直しです。」 内心、もう来ないでほしい、と思うメイコであった。 ・*・*・*・ ルカ→メイです。 まだくっついてない二人。 そんな二人の距離がすごく好きなんです…! それではここまで読んで頂いてありがとうございましたー! (2010.9月拍手お礼小説) [*前へ][次へ#] |