試したいお年頃
◇4.*
ひとまず上半身裸になった二人は(一名は嫌々だが)、ベッドに近づきその上にのる。
よっこいしょ…と、とても10代の若者が言う台詞ではない事を言いながら、要と向かい合った蓮は改めて彼の体をじっくりと見た。
程よく焼けた肌に、男の憧れや願望が詰まったような腕。
腹部を見ると、さすが風紀委員長というか腹筋は綺麗に割れていた。
…ま、まぁ俺は生徒会だしな!書類ばっかり書くのが仕事だしな!!
そんな事を言ってる蓮だが、学園生徒は知ってる。
蓮が密かに放課後、ランニングをしている事を
蓮の親衛隊が、彼が来る前に毎日ランニングコースを掃除している事を
さてと…と、目の前の体から目をそらして、要を見ると…。
「ッ………!///////」
何故か顔が赤く、しかも目があった途端に視線を逸らされた。
あ?なんだ?…まぁいいか、とりあえず…
ーギシッ…
「先手必勝、だよなぁ?」
「…は?ッん!??」
「ん、…はぁ…」
ベッドの軋む音を聞きながら、蓮は無防備に開いた要の口に舌をいれてディープキスをし始める。
それに驚いた要だったが、すぐに離れようと蓮の肩に手をかける…が。
ーチュプッ…チュルルッ…
「ッ〜〜?!ほれ、やふぇ…!」
「んー?」
焦ってしまったからか、蓮の舌から逃げていた舌が疎かになりとうとう捕らえられ…彼の唇に挟まれたと思ったら緩く吸われる。
それにピリピリと背筋を通る何かが、気持ち良くて…。
思わず縋るように蓮の肩においた手に力を込めてしまう要。
それを間近で見た蓮はゲスさのテストだったら100点満点だろう表情をしていた。
ハッ…この顔だよ!この弱ったこいつの顔!!これが見たかったんだよ、俺は…!!
心の中で高笑いしている蓮の声を、今だ快感でだろう身体が小刻みに震えている要に聞かせたい。
要よ…恥ずかしくて目を瞑るのは大いにわかるが、どうかいつもの冷めた目でこいつを見てくれ。
しかし舌を吸う力はそのままに、ゲス男蓮は両手で(羨ましいだろう)筋肉のついた身体を上からゆっくりと撫でていく。
その手の…なんといやらしい事か……。
[少し休憩だ][試そうぜ?]
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