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試したいお年頃
◇マッサージをしてみよう
とあるジメジメとした梅雨



「会長、書類ここに置いておきますよ」



ーカリカリカリカリ



「会長〜新迎で泊まるホテルのオーナーさんから電話だよ〜」



ープルルルル、プルルルル



「かいちょ…これ、確認…」



ーパラパラパラパラ……ブチッ



「なんでこんな忙しいんだよクソが!!!!」



おかしいだろ!俺様が今したいのは快楽探究だっつーの!!








あれから数日が経ち、もう5月の半ば…。

我らが会長、桜坂 蓮は生徒会の長として5月の下旬にある新入生歓迎会(略して新迎)に向けて準備を進めていた。

なんといってもこの学園は超がつくほどの金持ち学校、半端な新迎など行うはずもない。





誰だよ、毎年新迎は学校で鬼ごっこだし今年は学園所有のビーチに行こうだなんて言い出した奴……1ヶ月前の俺だよド畜生…ッ!!






そう…ぶっちゃけると蓮は飽き性なのである。


それはもう幼少時「ヘリコプターに乗りたい!」だなんて言って買ってもらったどでかいそれを1回乗ってから「飽きた!」と言って捨てるほどである。


さすが桜坂の御曹司、なんともスケールがでかい。



さて、そんな奴が高等部に入って2年間連続で続けられた伝統行事をしたいと思うだろうか?いや、ない。



今年は俺様が会長なんだ、好き勝手にしてやる!なんて言っていた時期もあったが、まさかそのせいで快楽探究ができなくなってしまうとは…誤算だったな



快楽探究をしようにも忙しくてできない蓮は勿論、授業は役員特権で公欠、朝から夕方まで仕事、帰っても仕事という過酷な状況のため自慰もままならないのである。



はっきり言おう……溜まってるのだ。




「チッ…次から次へと」



早く、早くまだ見ぬ快楽を…そしてあわよくばあのクソ風紀をギャフンと言わせたい。





がしかし、終わらせないぜ☆と言わんばかりにやってくる書類。


薄っぺらい紙も積もればそれなりの量となることはお分かりいただけるだろう。


それが役員全ての机に収まらず休憩スペースである筈のテーブルにも置かれているなど、最早恐怖で背筋が凍ること間違いなし。





「……ハァ」





蓮は珍しくため息をついて、ザァザァザァザァと苛立ちの原因である無数の雨を睨みつけた。


[試そうぜ?]

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