[携帯モード] [URL送信]

輝く銀の葉(上
初めての仲間
外の景色…それは銀が考えて居た景色と違かった。

「これが…外の世界…」

銀はカニングの夕日を見ながら呟いた。

「とにかく西に行くか…」

黒いフードを被り西に歩いた。

―――工事現場―――


ここはモンスターが多く、工事途中のままになって居る場所だ。

少し歩くと遠くから声が聞こえて来た。


『マジッククロー!』

魔力が宿った青い爪が敵を切り裂いた。

少し走ってそこに近付くと短髪の女の子が戦っていた。

少々苦戦している様だった。
(あのままだとやられるな…)


銀は体に力を入れて唱えた…

『ダークサイト』

銀がそう唱えると気配が完全に消え、近くに居るモンスターは一匹も銀に気付かなかった。

女の子の近くでスキルを解除し援護にまわる事にした。

その女の子は銀がスキルを解除するまで気付いて居なかった。

「あなたは…?」

と、こちらを見て話しかけて来た。


「話は後!よそ見してると死ぬよ…」

と呟き、銀はポケットに入っていた手裏剣を二枚取り出し両手に一枚ずつ持った。

『ラッキーセブン!』

手裏剣を二枚高速で投げると、切りカブに命中し
悲鳴をあげ消えた…。

それを見た女の子も反撃をし始めた。

腕に力を入れて何か唱えていた。
唱え終わった途端杖に青色の魔力が宿った。

『エネルギーボルト!』

杖に溜まった魔力が放出されモンスター目掛けて飛んでいった。

命中した途端モンスターは動かなくなった。

何体倒しただろうか…

「やっと居なくなったな…」
と辺りを見回し言った。

「あの…危ない所を助けてくれて、ありがとうございます。」

ペコリと頭を下げられた。

「いえいえ これから気をつけてくださいね…」

ちょっと照れくさそうに銀は言った。

「あの…僕…空と言います。あなたは?」

銀は驚いた様に聞き返した。

「僕?!」

「あはは…僕っ子なんです…」

苦笑いして答えた。

「あ、ごめん。俺は銀」

「銀さんですか。あの相談なんですけど…」
下を向いて話始めた。


「私エリニア出身で、二日前師匠がエリニアに手紙だけ残してどこかに行っちゃったんです…」

「まさか他の地区もそうなのか?」

「え?銀さんもなんですか?」

「こっちも手紙だけ残して…」

「そうなんですか…行く場所も無いので一緒に行動してもらえませんか?」

と顔を上げて真っ直ぐな瞳で言った。

俺は少し考えたが…

「いいですよ。むしろ一人より心強い」

「ありがとうございます」
「てか敬語やめない…?」
「す、すいません」

そんなやり取りをしながら、二人はとりあえず工事現場を後にした。



電柱の影で誰かが見て居たのも知らずに…


[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!