チルチルとミチル(完)
に
同じくらい減ったのも事実だが…陸で家庭持った野郎も多かったし、今でも幸せなんじゃねぇかなアイツら。
手紙なんて書くような質じゃねぇからわかんねぇが。
そう、何年か経ったあの日。
久しぶりに現れた黒ひげティーチ。
あいつの裏切りがあるまで…本当に、本当に平和だったんだ。
思い出すと同時に胸元が酷く痛みやがる。
あぁ、そうだ。
ここだったな…俺が政府の男に焼かれたのは。
いてぇ、かも。
悪魔の実を手に入れるためにサッチを殺そうとし、それを見つけた俺も撃たれた。
仲間だと…家族だと思ってた。
最初から利用してただけだと…笑ったアイツは、今まで見たことねぇような胸くそ悪ぃ顔だった。
なんで気がつかなかった?
どうして止められなかった…今さらどうしようもねぇが。
目が覚めてエースがティーチを追ったことを知った…正直俺も追いかけてぶっ殺したかった。
俺は目の前で助けられなかったんだ。
今更、拳に力が入る。
俺はみっともなく気ぃ失った挙げ句、今度は現実逃避してんのか。
皆が命がけで頑張ってるのに。
っは…最低だな。
俺がしたことなんて血みどろになったままナースのとこまで行って、サッチを助けてくれっつっただけだし。
実際、情けねぇがそのまま気絶しちまったしよ。
自暴自棄になる俺を救ってくれたのは親父で、家族で。
なにより、サッチだった。
お前が居てくれて助かった…治療が遅かったら俺は死んでたかもしれねぇって。
ありがとうって。
っつーかなんでお前も撃たれてのに起きれんだよ…とかも言われたな。
ひきつりながら笑ってくれた顔がどんだけ俺を救ったか…本人は知らねぇだろうけど。
サッチのすげぇとこが、無自覚で気ぃ使えるとこだよな。
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