チルチルとミチル(完)
へ
目を覚ませば知らない場所にいた。
いや、場所自体は昨日までとなんら変わりねぇ…。
見慣れた木の天井、物の増えてきた机。
俺が寝てたちょっと堅いベッド。
起きあがって周りを見渡す。
昨日の酒が残ってるのかクラッと視界が揺らぐ。
あいつら揃って酒飲みだからな。
ずっげー強ぇ。
ついていける訳がねぇ。
昨日は遅くまでイゾウさんと話してて、喉乾いてキッチンまで水取りに行ったんだっけか。
そこまで考えてどうやって俺はベッドに戻ったか分からない…思い出せ。
…思い、出すな。
なにかを忘れてる、どうしてだ?
嫌なこと何だろうか…サッチさんに話そう。
ふわふわ揺らぐ床板を一歩踏みしめて立ち上がる…冷てぇ。
きっと。
相談に乗ってくれる。
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