チルチルとミチル(完)
If I have helped you.
もしも静ちゃんが幼児化トリップしていたら…
ドポンッ
耳元でゴポゴポと泡が上がっていく音がした。
よく服を着たままは泳ぎにくいとテレビとかで聞くが、本当に身動きが取れねぇ。
こんなに、深かったのか?
俺は必死で水面に顔を出す。
夜だった筈のそこはなんでかすげー明るくて、噴水なのに流れてやがった。
必死で手足をばたつかせる。
「おい!子供が流されてくぞ!」
「ブルを回すんじゃ!」
「っカクさん!!」
もがいて力尽きる寸前の俺の手を、節くれだった力強い手が水から引き上げる。
あぁ、助かったのか。
俺は…。
「眠っても構わんよ…」
『………』
俺は、優しげな声に保っていた意識を手放した。
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