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チルチルとミチル(完)



ベッドに放りこんでから戻ってみればまたイゾウとマルコが言い合ってやがる。

他のやつらも参戦して、あぁ…楽しそうじゃねぇか。


グララララ!

いつもは話の流れと適正で自然と決まるのによぉ。

それだけシズオの潜在能力をそれぞれ分かってんのか、それとも…まぁ、ただ単に気に入っちまったんだろうなぁ。



「シズオの怪力は俺と先陣きれば士気を上げられるだろいっ?」

「なら俺のところに来ればいい…俺の隊は日頃から力仕事が多いからな」

「いいや、ジョズ。あの動体視力…俺が鍛えたら何でも百発百中で狙える狙撃手になるよぉ」

「俺はシズオには剣術が合うと思うのだが…」

「ビスタがそういうなら、ボクだってシズオに教えたいよ!」

「なぁなぁ。本人に決めてもらえば?俺んトコだって大歓迎だけどさ…」

「何気に参加してんなよい、エース」



どうやっても決まらねぇせいか、一番年下のエースが珍しく真っ当なこと言いやがった。

一応その場はシズオが決めることになったが…こりゃあモメるな。

マルコ、エース、ジョズと、ビスタ、ハルタに、イゾウ…か。

シズオが不器用…っつーか力のコントロールできないからってコックのサッチは最初っから候補外で、床でのの字書いてやがる。



「いっそのこと、17隊目作るか?グラララッ!」

「「「親父っ!?」」」



そうしたら、俺らが教えられないじゃねぇかよい!だとよ。

ホントにあいつが可愛いんだなぁ。


シズオにはちと酷かもしんねぇが、言い合いがいつまでも終わりそうにねぇからもう一つ提案してやった。



「じゃあ、一番隊から一日ずつ順番に面倒見てやれ」

「本人に決めさせるのかよい」

「まあ、そういうことになるな…」



俺はこのとき酔ってたんだろうなぁ…あそこで俺がぱぱっと決めてやりゃああんなことにならなかった。

本人はまぁ楽しそうだから良いが。


この後、途中参戦してきたサッチも加わって丁度一週間で一回りするようになった。

だがこれからが俺も想定外…シズオは意外と何でもこなしやがった。

怒りさえしなきゃ、な。



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