チルチルとミチル(完)
わ
夜も更けてきてそろそろ眠くなってきた…が、新人が先に抜けるなんて失礼だろう。
俺はまだまだ終わりそうもない宴に内心誰か気づいてくれと思いながら眠気覚ましにご飯を口にしては、サッチさんとマルコとイゾウさんの話を聞く。
この魚の煮付けもうめぇ。
「そー言えばさ…」
「なんだよい」
「新人は何番隊に入れるつもりなんだ?」
「「そりゃ、俺のところ…」」
チャキッ…
ボウッ…
サッチさんの一言に殺気立つ二人。
俺が冷静だと思ってた二人は意外と短気だったらしい。
誰かって?
サッチさんと俺以外に今ここの周りにいる隊長っていったらイゾウさんとマルコに決まってんじゃねぇか。
「お、落ち付けって…な?」
「止めんなサッチ…男には、引いちゃいけねぇトキってもんがあるのさぁ」
「少なくてもソレ今じゃないからっ!」
「邪魔すんならお前から潰すよい、サッチ…」
「八つ当たり酷いっ!」
何だか可哀想な人だなサッチさん。
先輩に酷いことできないってのも勿論あるけど、俺だけは見方になってやろう。
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