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チルチルとミチル(完)



sideークザンー


俺は氷だ。

心までそうなったかといえば、寧ろサカズキの方が合ってる気がするけど。

あいつの冷酷さは正義に向いていなきゃインペルダウンのシュウ程のイカレ具合だろうな。

でもある意味情熱的ってやつなのかね…マグマだけに。


あぁ、ホント。

味方で良かったよ、今のところは。


どうして能力の話をするかっていうと…まぁ、これがやっかいなことになったんだよね。

君、知ってる?

最近有名だから名前くらい聞いたことあるかもしれないけどさ。

ヘイワジマ、シズオ。

あらら、知らない?


二つ名が、海楼。

あぁ、こっちの方が有名か。

手配書に写真乗ってないしね…無理もない。


噂の通り俺たちの能力がどうやら効かないみたいなんだよね。

だからって大将の俺が出るまでもないと思ったんだけどさ…なんか面白そうじゃない?

任務は下ってなかったんだけど、内緒で。

近くに来てるって情報が入ったから行ってみたわけ。


まぁ、見ただけじゃ危険か分からないから話してみた…女が好きそうなカフェの一角で。

俺、あんま場所とか気にしないタイプなんだけどさぁ…流石に居心地悪かったよね。

実際。

甘ったるいケーキを挟んで男が向かい合って座ってるって。

あー…ヤバい、なんか鳥肌たってきた。

相手があの青年じゃなかったら耐えられないってーの。


っと、話を戻そうか。

それで。

俺はその危険の種を見定めに接触したわけ。



「それ、美味しいの?」

『ッス』

「ふーん…そこの美乳なねぇちゃん、コレと同じの頂戴よ」

「は、はい畏まりました…!」



シズオは、ふつーの…寧ろ書類なんかを見てる俺としては三回ほど名前聞き直したいくらい穏やかな男だった。

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あきゅろす。
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