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Buon Compleanno Squalo

全体的に家具がモノトーンだったり、
それ以前に余計な物が全然無かったり、

なんとも殺風景な部屋だと思いながらも
別にここが嫌いなわけではなかった。

寧ろ、この広いアジトの中でも
此処はずっと好きな方だ。


なのにこの空間に居ることが
まさかこんなに苦痛になるとは…

唯ジリジリと追い詰めるような視線が
きっと居心地悪さの理由だろう。

コイツの無言の圧力は苦手だ。



「…な、に?」


「いや、」


「怒ってんの?」


「はっ!まさか、お前じゃあるまいし」


「っそれ、どういう意味だよ!?」


「そのままの意味だろうが、自分は我が儘ばっかりのクセによぉ、あぁ?」


「…っ、…」



言い返そうとするプライドを押し込めて
飛び出しそうになった罵倒を飲み込む。

流石に今回悪いのは自分だ、と
理解出来ない程もうガキでもない。

ここで強気に言い返すのは
あまり賢い対応ではないと思った。


俯いた角度からチラッとだけ見れば
向かい側の人物は堂々と溜め息を吐く。

相手も自分に全く非がないと分かって、
いつものように折れる気配はない。

なら、何か言われる前に
さっさと謝った方がいいだろう…か…?



「あの、ご…めん…」


「…あ?」


「え?」


「いや、今……謝った、かぁ?」



真顔で聞いてくるから素直に頷くと、
スクアーロは暫く顰めていた顔を緩め
ふっ と口に手を当てて噴き出す。

予想外の反応に少し戸惑ってる間に
隣に自分より大きな影ができる。

突然の接近に反応するよりも早く
引き寄せられてキス、をされた。



「んっ…、んんんっ!?んっ!!」


「っ、煩せぇ、な…」


「…っ、…スクアーロ!?」


「いや、なんだ…、まさかお前が謝るとは思ってなくて、つい…」


「だって、今回は俺が悪いからっ!」



つまらない任務だとか余裕こいて、
そのくせ銃弾が掠るというミスをして、

結果的に自我が効かないほど暴れて、
気付いたら“その日”は過ぎてて…

とはいえ任務ほったらかして
さっさと帰るわけにもいかなくて、



「でも、俺だって帰りたかったもん」


「わかってる、大体の事情は聞いてた」


「……まだ怒ってる?」


「ああ」



まだ怒ってる、と言って俺を抱き寄せ、
怪我をした頬にキスを落とした。

そこを愛しげに撫でた後、
ゆっくりと腕に込める力が強まる。

少し痛いくらいに抱きしめられて、
肩に頭を埋めるから髪を指に絡めた。



「次無茶したら許さねぇからな」


「…わかってるよ」


「なら、もう怒ってねぇ」



そうくぐもった声で言って、
首を甘噛みされたのが擽ったくて


ああ、もういつ言おうか!!



『Buon Compleanno Squalo!!』




‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

スク誕遅れた事を
ベルに謝らせてみました←

ぎりぎり3月中だから
セーフでもいいですかね?

...よくないですねorz
ごめんスクアーロ( ´・ω・)












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あきゅろす。
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