*Dearest*
バレンタイン
「ねぇ、何でそんないっぱいプレゼント持ってるの?」
「そりゃ、バレンタインだからですよ。俺は甘いのそんなに得意じゃないんですけど…無下にできませんしね。先生に食べてもらおうかと。」
「バレンタイン?なにそれ?」
「好きな人にチョコを送る日です」
「好きな人…に?」
両手に抱える大量の包みとカカシを交互に見て、「ふぅん」と不機嫌そうに呟いた。
「カカシは相変わらずモテるんだねー」
一つ包みを開けてチョコを口に含むと甘い香りが口内に広がる。
「先生だっていっぱいもらってるじゃないですか。…クシナさんが全部捨ててるけど」
「え?」
「いえ。」
「俺もチョコ欲しいんだけど」
「あげてるじゃないですか」
「違うよ!直接欲しいの!」
カカシはしばしの沈黙の後に思いついた顔をして口布を下げるとチョコを一つ口に入れた。
「じゃあ、あげますよ。直接…」
「は…んっ!!??」
いきなり目の前に現れたかと思えば口が塞がれていた。
「んッ…ふ…」
チョコが相手と自分の口を転がり、甘く溶ける。
甘い、甘い、口付け。
チョコレートの香り。
頭の芯がぼーっとしてくる。
「っ……」
唇が離れた。ニコニコ笑ってるカカシの顔が目の前にあった。
「…そういう意味じゃないんだけど…」
ま、いっか…。
***
バレンタインですねー。一年で最も血糖値が上がる日です(ぇ)なので、糖度100%の妄想で書きました(笑)
琉流
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