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└カレン様へ《銀時×新八》






昼、けだるい身体を起こすと新八が台所に立って昼飯を作っていた。

「あ、銀さんやっと起きたんですか。もう昼ですよ。」


俺に気付いた新八が料理を作りながら笑顔を見せる。
その笑顔を見て、俺は今日も安心していることを、お前は知らない。


「おー、ぱっつぁん今日の昼飯なんだぁ?」

「えーと、今日は肉なしのカレーですね。」

「……またカレーかよ。」

「しょうがないじゃないですか。この前来た依頼人の人がお礼に大量にカレー粉持って来たんですから食べなきゃなんないんですよ。」

「だからって一週間ずっとカレーって正直キツイわ〜。」


なんて、新八と一緒に話すことが堪らなく愛しい時間だと最近思い始めている。

普段地味だとか眼鏡だと、からかってはいるが、んなもん照れ隠しみてぇなもんだし、第一俺はお前から見ればおっさんだ。
だから、こんな気持ちになるなんざぁおかしいと思っているが、自分の意思じゃ止まらねぇし止めるつもりもない。

だから、今だけは……と望む俺をお前はどう思うだろうか。




「銀さん!早く食べましょ。カレー冷めちゃいますよ。」

カレーをもった皿を2つ持ち、新八はにこりと笑う。



「おぅ!喰うか。」

愛しいと思ってしまうのは、良いことなのだろうか……。

何度も迷い、何度も考えながらも、それでも思うことをやめられねぇ。



「銀さん、早く食べて買い物行きましょうね。今日はスーパーでカレー粉が10円なんですから。」

「……はっ?まて、またカレー三昧の日々を送るのか…。」

「クスッ、冗談ですよ。銀さんがさっきボーッとしてましたからちょっとからかってみました。」

「んだと駄眼鏡が…本体叩き割るぞ。」

「だから眼鏡本体じゃないから!!」


真っ赤な顔してツッコミをする新八を見て、迷いは自然と消えていった。


俺の過去も、人間性も、何も関係ねぇ。



愛しいと思ってしまえば、それは膨らむだけ。
それなら俺は、お前との今と未来を大切にしたい。




人生の中で幸せというものを初めて知ったような気がした。









END



────────
まずはじめに……
かなり遅くなってすみません。
『ハチミツのように甘い銀新』というありがたいリクエストを頂き、悶えました。
カレン様の希望通りに書けたか分かりませんが…、リクエストをして頂きとても嬉しかったです。





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あきゅろす。
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