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宝物庫
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「岡田さんだよね?」
私は俯いたまま頷いた。
「私、花村雪音っていうの。クラス一緒だしよろしくね」
この頃、私は身に覚えもない噂が広まって孤立していた。どんなに、弁解したくても、あんなに一緒にいた友人は私から離れてしまっていた。そんなとき、話しかけてくれたのは彼女だった。
でも、私は信用しきれなかった。

――ドウセ、アノコタチノヨウニ……

そんな言葉が安易に過った。
それでも、彼女は独りでいる私に気づけばすぐに来てくれた……。
ある日、彼女は一緒に帰ろうと誘ってきた。

「……どうして?」
私は今までの彼女の善意に問いかけた。
彼女はゆっくりと私の目を見た。私はすぐに俯く。
「花村さん、私に近付くと傷付くかもしれないんだよ?」
彼女はゆっくりと話した。
「うん。確かに傷付くかもしれない」
「だったら……」
「でもね、みんなそうだよ。人間知らないところで傷付いて、他人からすればどうでもいいことで傷付いて……。そういうものじゃない?」
彼女の口調は柔らかく、私のすべてを包み込むようだった。

 

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あきゅろす。
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