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宝物庫
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『あなたの隣で……』



「えっ? 今……何て……言った……?」
私は震える声をおさえて、目の前の親友に聞き返した。
「だから、もう、私の近くにまとわりつかないでほしいの」
「な、何で……?私たち、いつも……」
私は、頭の中を落ち着かせようとしても落ち着かせきれない。
「そうよ、いつも一緒だった。だから、もう私の前に来ないで」
冷ややかな声だった。そこに立つ雪音は、まるで別人のようだった。



「元気出しなよ、望」
「でも……」
あれは一週間も前のこと。親友の……、だったと言うべきだろうか……雪音に私は絶交を言い渡された……。あれから一度も口を聞いていない。何が原因だったかもわからない。急な言い渡しに私は驚いた。
「花村さんだって本気で望のこと嫌いなわけはないと思うよ」
真弓はグラスに入ったオレンジジュースと氷をストローでかき混ぜながら言った。
「そうかな……」
「そうだよ、だってあんなに仲良かったでしょ?」
それもそのはず。私と雪音は小学校から同じだったのだから。とは言っても、実際、話をするようになったのは中学生のあの時からだけど……。

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