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真面目な委員長?
3 久世視点
意識が切れたのか翼様に寄り掛かる日和様。

幼等部に入る少し前から日和様の世話をしている私は、日和様と翼様の仲の良さを知っている。
今だって肩が引っ付きながら同じ様に胸を上下に揺らしている。


昔は『くぜ、くぜ!』と言いながら学園が終わって迎えに行けば抱き着いてきたものだが…大きくなりましたね日和様ッ!

嗚呼!涙が!


確か全寮制に変わった中等部から大分変わった気がします。
長期休暇になると夜中に家を抜け出し、中2の春に髪を真っ赤に染めはじめ…。奥様とどれだけ悲しんだ事か!

あの頃の可愛い日和様は何処へ!いや、今だって十分可愛らしいんですけどね。


静かになった車内。
後に座って寝ていた翼様が目を開けた。日和様を起こさない様にそのままの体勢で。



「起きましたか?翼様?」

「…久世?」

「はい。こうして話すのも久し振りですね」

「そうだ、ね。久世は相変わらず変わらないね、30後半とは思えない」

「ありがとうございます。旦那様方や奥様方によく言われます」

「父さんか…」



日和様と翼様の旦那様、奥様にはよく言われた。
“久世は何も変わらない”と。

ああ、後10分程ですね。



「翼様。日和様を起こしてもらえますか?」

「うん」



ミラー越しに言えば頷いたのでこれで大丈夫でしょう。



「日和、もう着くよ」

「…ン、もう…?」

「ほら、シャキッとして」



奥様報告です!
日和様はやはり可愛いです!






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