真面目な委員長?
双子
食堂から出て向かった先は遊と真虎の共同部屋でもある部屋。
生徒会と風紀委員長以外は二人一部屋なので、風紀委員で双子な二人は必然的に同じ部屋になった。
前に部屋を訪ねた時は、共同スペースのリビングの本棚には同じ本が二冊ある噴きそうになったのを覚えている。
流石に今回は無かったが。
「ひよちゃんは僕の隣ね」
「ひよりんは僕の隣だよ」
「二人が一緒に座れ」
俺は一人用のソファーに座り、遊と真虎は嫌そうに隣同士に座った。
ノリで二人の部屋に来たが何をすれば…。
よし、少し真虎の説明の補足をしよう。そうしよう。俺って頭いい。
真虎も遊見たいにタチから人気があるが、バリタチだ。誘ってはタチを食べると言った少し問題がある。さっきの浪川達見たいにタチな二人は目を合わせない様にしていた。
あとは、真虎の赤髪は何でも俺を真似してらしい。しかも、俺の許可が無いと赤髪にしてはいけないらしい。俺は許可した覚えは無いんだが放置をしている。
多分、こんなものだろう。
軽く意識を飛ばしていると目の前では二人が口喧嘩をしていた。
「真虎の癖に生意気!」
「何さ、僕達何も変わらないよ!」
「僕の方が兄だもん!」
「たったの一分さだから変わんない!」
二人の喧嘩はハッキリ言えば和む。“僕”と言っている時点で可愛らしい。
このまま放置でもいいんだが、長く喧嘩をやられても困る。
「二人共、喧嘩は外でやってく「ひよちゃん!」な、何だよ」
「シー」
可愛らしく人差し指を口に当てて黙る様に托す遊。
思わず口を閉じた。
…子供か、俺は。
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