…そうだっけ?
…………
…………
………ん??
あれっ
今日って何月何日
…12月2日か
…………
…………
昨日、なーんかしようと思ってたんだけど、すっかり忘れちゃってた何だっけか〜
うーん…、思い出せない
これが老いってヤツか
おいおい、勘弁してくれよ
おいおい……なんてねっ☆
はは…
……………冬ですね
…俺はスコーピオンのミロ
12月1日に何があったんだか考えることおよそ5分
…思い出した
昨日は
星矢の誕生日だったんだ
可愛い後輩聖闘士の誕生日
道端で遊んだりウチに遊びに来たり公園行ったり今年は何だかんだ一緒にいたからね
サプライズでケーキでも渡そうと思ってたんだった
…………さて、
1日過ぎてしまったぞ
どうやって渡そうか…
普通に
『1日遅れてごめーんね』
って渡せばいいって
いやいやいや、
俺こう見えても黄金聖闘士だよ??
このスコーピオンのミロが人の誕生日を忘れてて、1日遅れて渡すなんて恥ずかしすぎるだろ
『ミロ!お前、黄金聖闘士のクセに、なに誕生日忘れて1日遅れてんだよ!?』って星矢に責められたら凹むもん
トラウマになるもん
どうしたら
その展開を回避できるだろうか…
どうしたら…
…………
キラキラリーン
↑閃いた
こうなったら…
あの手を
使うしかない…
星矢にだけ絶大な威力を発揮する
あの奥の手を………
……と、いうことで
ケーキ買ったちゃんと【お誕生日おめでとう星矢ちゃん】ってチョコに書いてもらったよ
てかアイツんち、天蠍宮から地味に遠いんだよな頑張って愛チャリを漕ぐこと25分
着きました星矢邸ことグラード財団社宅Pg-10x号室家っていうか星矢の部屋まあ、青銅達の合宿所みたいなもんだね
さあ行くかっさっき電話したら家にいるって言ってたし、突撃しても大丈夫だよな??
よっしゃっ
ミロ、いっきま〜す
ブスッ
ピンポーン
(…あ人差し指の爪出したままだったから、ボタンに穴があいちゃったまあ、いっか)
「…………」
(反応がない…
お〜い星矢〜スコーピオンが
来.て.ま.す.よ〜)
ピンポーン
ピンポピンポーン
ピンピンピン、ピンポーン
ピンポーン
ブスッ
ブスブス
ブスブスブスブスッ
ブスッ
はいっ
蜂の巣の出来上がり〜
…………
…しかし、おっせぇなぁ
『はぁ〜いっ!今行きます』
バタバタッ
…お、やっときたか
ガチャッ
ギィ--ッ
「はいはい……
うわっ!!ミロ〜!?」
「よぉ」
「なんだー、ミロだったのかよ〜
チャイム鳴らしすぎだよ〜!」
「なんだ、じゃない返事が無かったから心配してたんだぞ」
「ゴメン、
トイレ入ってたんだ!
てかさっきの『今日家にいる??』って電話は来るって意味だったのか〜」
「まぁね」
「…で、何しに来たの?」
「フフッ
星矢、何か心当たりはないか」
「???」
「今日12月2日は…ちょっとおめでたい日だろ??」
「えっ?!
何!?何だろう!?全然わかんない…
なんかの記念日??
サラダ記念日??」
「違う違うーっお前、
誕生日だろ〜ッッ☆
イェーイ
星矢〜おめでとう〜〜
はい、これケーキね〜」
「うわっ!
わざわざケーキを届けに!?」
「おう」
「うっそ〜!マジか〜!すげぇ嬉しい!サンキューな!
………でも誕生日昨日だけどね」
「え
今、なんて言った」
「いや、誕生日昨日だったんだ
って言ったんだ、でもケーキ本当に嬉しいよっ!!」
「………星矢…おまえ
…………自分の誕生日忘れちゃったのか」
!!!
「え!?忘れてない!俺の誕生日は12月1日だぜ!?」
「いやいやいや
よく聞け星矢おまえの誕生日は12月2日だ」
「いや…12月1日だよ…多分!」
「じゃあ聞くけど、昨日誰かから誕生日メールとか、プレゼントとか貰ったか〜」
「……そういえば
もらってない……」
「だろ?
それはなぜだ
なぜなら星矢の誕生日は12月1日じゃないからだ」
!!!!!
「で、でも俺、毎年そういうのあんまりないし…」
「俺はちゃんと毎年メールしてるじゃん〜だから忘れないよ確か去年12月2日は水曜日で、水曜日夜22時30分からのサッカーの番組みながらお前にバースデーメール作ったんだよ」
サッカーの番組とか…
勿論適当だけどね-
「……うーん」
「12月2日だって」
「……そうだっけ?」
「そう」
「…………12月2日……
……………そういえば…
……………そうだったかも!
……………
そういえば俺の誕生日
12月2日だったかも!!」
か……かかったw
はははははっ
ペガサス星矢w
世紀末BIGBANGおバカw
本当に深刻なバカタレだ〜
くっそ〜
でもそこがチャーミングで仕方ないっ
カワイイぞ星矢
愛してるよ星矢
「そうだぞっ
やっと思い出したか
という事で、改めて、誕生日おめでとうっ」
「うんっ!ありがとう!
…そういえばケーキ、開けてもいい??」
「いいよ
おまえのためのケーキだ」
「やったー!」
パカッ
「…わっ!何コレ、汚ねぇっ!
クリームぐちゃぐちゃだよ!?」
「…あ、チャリの前カゴに入れてたら段差の度にバウンドしちゃってたんだすまんね」
「うわ〜っ!それ最悪〜!(笑)」
「いやいや、大事な後輩のために一生懸命チャリ漕いだんだよ」
「へへへっ!…………??
あ!」
「……ん??どうかしたか??」
「いや、ケーキの上のチョコに【お誕生日おめでとう星矢ちゃん*12/2】って!!
俺…、こういうの初めて!
実は小さい頃からずっと憧れてたんだ!嬉しいなぁ〜、サンキュー!ミロ!!」
「どういたしまして」
人生初のそれの日付が違っていた事を星矢は気付いていない…
「中でケーキ食べてく??」
「…う〜ん、今回はいいやクリームぐちゃぐちゃだし(笑)星矢たまには腹いっぱいケーキ食べろよ
じゃあ、俺、帰るよ
おじゃましました〜」
・・・・・
こうしてミロは
極めて不自然だけど自然に
星矢ケーキを渡せましたとさ
おしまい
3日後
〜ミロハウス〜
♪♪♪〜♪♪♪〜♪〜
「おメール……」
パカッ
from:星矢
sub:聞いてよ〜!
今日は瞬とミホちゃんと遊んでるんだけど2人がさ〜俺の誕生日12月1日だって言い張るんだよ(~_~;)
もう疲れたよ〜┐('〜`;)┌
…………おほっ(笑)
おしまい
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