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あ〜おもしろい、虫の声〜
リーン…


リーン…



お?虫の声
スズムシかな?



なんか夜はもう秋だなぁ〜
うっかり布団掛けずに
窓開けたまま眠るとさ
明け方になると足とかキンキンに冷えちゃうんだよね


末端冷え症かも…




……俺はスコーピオンのミロ


今日は家で一人
窓を開けてたそがれながら
外から聴こえてくる虫の声に耳を傾けていたんだ





リーン…



リーン…





いやぁ、風流ですなぁ〜




リーイン…




リーン……




……???





リーイン…





さっきから虫の声に混じって、
なんか人の声みたいのが聴こえるんだよな…









リーイン……









リーイン……………

へぶしッッ







…へ?



「な……なんだ今のはっ




窓から外を見た



??



誰もみえない……

いや、よくみたら誰かいる
近づいてくるぞ






「だ、誰だっ






テクテクテク……





ピタッ






『うす。』



「……おぉー
カノンカノンじゃないか〜



「ふっ、元気にしてたか?」



「お〜元気元気☆
なになに、どうしたんだよなんでこんなところに



「ああ、今日は出張でこっちまで来ていたんだ。で、これから兄さんの家に遊びに行くところだったんだが、途中で…

コイツを見つけてさ……」




コイツ?





「ほらよ」





グイッ






ドシャッ







……




「こ、こいつは天英星バルロンのルネ



「…ああ。
スズムシの鳴き声を真似しながらお前の家に近づいて行くのが見えたんだ

だから捕まえて

とりあえず殴った」







捕まえて……

とりあえず殴った……







手荒wさすが若い頃やんちゃしてただけの事はある





てか

「そうか〜あの声は隙を見てコイツが俺にリーインカーネーションをかけようとしてたのか危なかったぜ〜
ありがとうカノン




「ふっ。礼には及ばん



……あ〜、なんか喉が渇いちゃったよなぁ。」




礼には及ばん って言いつつ
確実に見返りを求めてるじゃねーか…






にしてもスズムシの鳴き声を真似しながら近づいて来てたなんて…


滑稽だね

すっごいナンセンス
ルネさん、ナイスファイトっ







もぞもぞ………





「…うう。………はっ!?」



「おルネが目覚めたぞ



「……くっ!離しなさいっ!」



ジタバタ



ジタバタ




「おっ暴れるなよ



「…ジタバタする〜なよ
世紀末が来るぜ〜……ってか」






…………?



「カノン、今何か言った



「い、いや。なんでもない」



20歳と28歳の間に
ジェネレーションギャップという嘆きの壁が立ち塞がっていた






「……ところで天英星ルネよ
冥界町在住のおまえがわざわざこの聖域町まで何をしに来たのだ?」



「…………嘘はつきたくないので正直にお話ししましょう。

家でDSの逆転裁判3をやっていたら、無性になにかを裁きたくなってしまったのです。」



「ほう。」



「だからどうせなら聖域町の誰かを…と思いまして」


「へぇ〜
じゃあ、なんで聖域町の中でも俺を狙おうと思ったんだ



「家の窓が開いていたからです」




ギャフンッ

おまえはコソ泥か




「なるほどね


……あ

そういえば…
ちょっと待ってて



「???」





タッ タッ タッ…


3分後


…タッ タッ タッ





「ルネ喜べ今日買ってきたばっかりの下処理してない鯵だぞ

コレやるよっ




ほらっ




…ずっしり…。





「え…………
コレいいんですか!?

や、やった!
これでさばける、
さばけるぞ━━━ッッ」




ルンルンっ♪



ルン♪




って!!!!!

ちがぁう━━━ッッ!!




ビタ━ンッ!








「あ━━ッッおまえっ食べ物を地面に叩き付けるなよ



「あ!す、すみません。
つい…」



「まったく



「ルネよ、この鯵、お前がさばかないのなら


俺がやろう!」



………?


………



カノン
や…やっとわかったよ
おまえの言葉の意味が…




「それだったら俺がやるよ





「…え!?
じゃあ私がやりますよ!」







『どうぞどうぞ





「…ああ……もうっ!」







わはははは




………



「しかしカノン…
コイツどうしよっか



「未遂に終わったとはいえ、悪事を働きにきた事は確かだ…
お仕置きが必要だろう。」


「ああ…



「ミロ、コイツにリストリクションして鯵を持たせてやってくれ」



「うん
ルネちゃん、ごめんなさいね〜



リストリクション



◎ ピシッ



そして、はい、鯵




…ずっしり…。




「………!!!
ぐっ………体が動かない………
何をするつもりですか!?」


「まあ、な。最初ちょっと痛いかもしれないが、それだけだから
我慢してくれ


さあ、いきまちゅよ〜…











SYYYYAAAAHHH━━━









なにその掛け声w





こうしてカノンに何かされたルネは意識を失った

その間5分ほどミロとカノンはサガが聖衣を裸で着用する件について熱く語っていた



「だからね、サガさんは、あのとき確かに素っ裸で着たんだよ、その聖衣を


「嘘だ。裸で着用なんてあり得ないだろ、裸ではほぼ丸出しじゃないか色々と…」



「認めたくないのは解るけど………あ、その聖衣よく拭いてから着た?」



「………?」



「もしかして汚いんじゃない〜



ペチャクチャ
ペチャクチャ





…もぞもぞ



『………はっ!

……うわああ━━っ!』



ビクッ


…わびっくりしたな〜もうっ



「レ、レシートは…
レシートはどこだぁ━っ!!」






「な、なんだ目を覚ましたルネの様子がおかしい一体どうしちゃったんだ



「ふっ。お目覚めのようだな
コイツには、さっき俺のを食らわせておいたのだ。」


あの変な掛け声
その技だったんだ…





「今頃『逆転裁判3はもう持っていたのに新作の4と間違えてもうひとつ3を買ってきてしまったがレシートを捨ててしまって返品が出来ないかもしれない』という幻覚でも見ているんだろう」




「…それ怖いな〜〜」




「私はなんという罪深いことをしてしまったのか!!
よりによって逆転裁判3を2つも買ってしまうとは!!」






大して罪深い事じゃないのにね
この人、鯵握りしめてうろたえてるよ


はははは

携帯のムービー撮っちゃお



ピロリン






こりゃ傑作



「あ、そういえば
今さ〜俺んち水羊羹がすげぇ沢山あるんだけど、食べる〜?よかったらサガさんの所にも持って行ってあげてよ」



「お、いいのか??
いるいる、ありがたく頂いていくよ。」



「おうじゃあ、とりあえず中入ってよ



「ああ、おじゃましまーす」


スタスタスタ…








「はぁはぁ、誰か…!
レシートを探してくれ!

誰かぁぁああぁ━━っ!」










それは恐ろし〜い拳

レシートは返品の時のために大事にとっておきましょうね






おしまい

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あきゅろす。
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