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小説
可笑しい(OFF バッター
ネタバレ?








あの子の名前も知らないんでしょ?


「………」



あの子は、あなたを愛していないわ。


「……や…」



あなたの人生が、美しかったことなんてあった?


「……やめろ!」




バッターは手に握りしめた武器で、ひたすらクイーンを殴った。

バットは楽しい事に使うものだろう。
殴るためにある物じゃないだろう。

…分かってる、けど

バットを振る腕が止まらない。





「は…はぁっ……あ…」

息がうまく吸えない、
苦しい…けど



「…はっ、はははっ、ふふっ……」



なぜか笑ってしまう。

なぜ悲しくない…?
なぜ可笑しい…?


手の力が抜け、落ちたバットはカランと音をたてた。


冷たい地面に膝をつけた。

というより、膝から崩れ落ちたと言った方が正しい。


「あはっ……はぁ…ぁ……ははっ」


胸が痛い。
ズキズキと痛む。

笑いは止まらない。
なにかが、可笑しくてたまらない。




しばらくすると、バッターはよろよろと立ち上がった。


赤ん坊が初めて立ったときのように、
倒れそうになりながら。





「…はぁ」

バッターは、深くため息をつくと


「行こう…」


と、呟いた。





「待ってろ、ヒューゴ」






そう言ったときの顔は、



口が大きい、怪物のようにも見えた。






あとがき

バッドエンドのバッターさんは怪物に見えますが、
少なくてもシュガーには怪物に見えていたんですよね?

他のキャラクターの中にも、バッターの本当の姿が
見えた人はいたのかな…とか考えると面倒くせぇ←←

今回はクイーンさんを浄化して、ヒューゴの部屋に行く
バッターさんのお話でしたー!

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