忠犬の日常
2
「・・・なんでそんなこと言うんだ」
あれま、完全にマイナス思考にになってるな・・・
「いや、だって・・・はっきり言ってウザい。」
「・・・・・・は?」
貴祐さん。かなり驚いているようだ。
・・・クッソ、どんな表情でもイケメンだなコノヤロー。
「俺がアンタと“あの人”を嫌いになることはない。
これははっきり断言できるよ。」
そんなの、俺が昼寝を自ら禁欲するのと同じくらいあり得ない。
マジでそのレベル。
そう伝えると、彼は心底吃驚した!!って顔をした。
「つーわけで。そういうの言ってこないでね。ウザい。」
「あ、ああ。分かった。」
うん。素直で宜しい。
あ、でもちゃんと謝らなくちゃだよね。
それと、訊きたいこともあるし・・・
とりあえず。
「一旦休憩しませんか?
お茶飲んで気分入れ替えましょう!話はそれからで。」
もう午後だしね。
丁度お菓子も朝作ってきたから置いてあるし。
おっと、大事なこと忘れるとこだった。
今、書類などを片付けている彼は氷堂貴祐さん。
風紀委員長で、
俺の上司で、
恩人で、
飼い主で。
・・・俺にとってこの世で尊敬に値する数少ない人の一人。
ちなみに普段の彼はとても堂々とした、見た目通りに豪快で、横暴で、暴れるのが好きな男前な兄貴。
って感じの滅茶苦茶な人だけれど。
こういうところは面倒くさくもなんだか愛らしいと思える、魅力的な人間だ。
・・・俺なんかと違ってね、はーと。
とまぁ。
そうこうしてるうちにお茶の準備ができましたよって。
さーてと。
・・・この流れからどうやって謝ろうかな〜。
やー、困った困った。
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