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忠犬の日常
風紀の皆さんと一緒(委員長編)

「・・・お前俺のこと嫌いなのか?」

目の前の彼は少し、本当に少しだけ、悲しそうに目を伏せて言った。

・・・えっとね、こんにちは。俺です。

あの後風紀室に戻ると、俺の飼い主様が仕事をしてました。

・・・黙々と書類を捌いておられた。

扉を開けたのに気づかない彼を見て、『あれ?これ俺ヤバくね?』
と、ようやく自分が仕事をサボっていたことを思い出したのだ。

しかし、時すでに遅し。
うっかり扉に体重を掛けたのがいけなかった。

ギィ・・・

それは極小さな音だったけれど、静かなこの場にはよく響いてしまった。

そして今に至る←

嗚呼、いや、少し説明が足りないか。

何故、委員長様は
『俺の事ry』
なんて言い出したのか。

・・・見つかってすぐはしばらく普通に怒られた。
というかお説教だった。

それがどんどん感情的なものへと変わっていき、知ったその事情。
どうやら委員長様は期限が迫っていた俺の仕事までやっていたらしい。

・・・あれはかなりの量だった気がする。
だがしかし。
謝罪を述べようにもこの方は一度キレるとつらつらと淀みなく言葉が出てきて、区切られるまで誰も発言出来ないのだ。

しかもその語られる怒りはいつの間にか悲しみに変わってしまうことが常だ。

・・・ということで、今度こそ、今に至る。

でね、やっと発言させてくれるみたい。
さて、ちょっと今の俺の感想を聞いていただこうか。

「・・・そんなわけないじゃないですか。
バカなんですか。バカなんですね」

無礼?何をいまさら。

「・・・お前ケンカ売ってンのか」
「いえ、まったく」
「いや、売ってンだろ」

彼の顔を見てみた。
何を言われたのか理解できていない顔をしていた。
いや、だってさぁ・・・。

「・・・違います。そうじゃないんです。
俺がアンタの事を嫌うとかそんなバカなことをおしゃるからついにバカになられたのか、と思っただけです。」

ホント、バカになちゃったの?

「・・・貴祐さん。サボってすみません。俺の分までさせてしまってすみません。
・・・でもね。
それでも、嫌いか?なんて訊かないでください。
つーか、次言ったら縛る。」

ちなみに本気で言ってるよ。
次言ったら縛るからね?貴祐さん。
本気と書いて、マジって読むんだぜ。



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あきゅろす。
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