忠犬の日常
お願い聞いて!!
「今日の俺の用件はお前のとこの不良どもの問題行動についてだよ」
笑顔を消してなるべく真面目な声で言う。
風紀としてもだけど、個人的にも迷惑してるんだよね〜
スマホを取り出してリストを確認。
「な〜んかお前がトップになってから、派閥が別れちゃってるんでしょ?それ関係のもめごとのせいで最近、もの壊すわ、一般生徒巻き込むわ、先生方からの苦情が殺到するわで酷いんだよ」
言いながらついつい眉間にしわが寄る。
センセーからの苦情はまぁいいとして。
もの破壊するのと一般生徒巻き込んでるのはいただけないよね
「んで。平和主義は分かるけど、もっと建前つかうとかなんとかして上手く収めてくれないかな〜って」
仮にも現トップなんだしさァ。
すると今まで黙ってハッカ様で涙目になっていた姫ちゃんが首を急に傾げた。
「んぇ。何、意味わんないよ〜ドユコト??」
「うっわぁ〜吃驚した!!」
「ん??」
あまりの勢いに驚いて若干ビックっと肩を揺らしてしまった。
い、いや別にビビってなんかないんだから!!
ちょっとパーフェクト●ューマンみたいな感じのが急にくるから吃驚しただけ!!
「あ、いや何でもない!!つか、わかってよ!!めんどい!!」
「うん!ごめん!!さっぱり分かんない!!」
間髪入れずに即答してきた。
うんすげぇなこの子。真顔だよ!!
「畜生!いい返事!!」
俺の真面目タイム何の意味もない!!
嗚呼、泣きそうだ・・・
そんなくそ無駄な時間を過ごしていると、今まで黙っていた竜ちゃんが
「なァ俺帰っていいか?」
言いながら既にドアに手を掛けてらっしゃる!!またしても居たの忘れてた!!ごめん!!
「あ、ちょっとまって助けて竜ちゃん!!」
竜ちゃんの腕をがっしり掴む。行かせねぇよ!!
「だから、おっせぇつってんだろ!!俺に助けを求めるな副委員長が!!」
手はやんわり解かれて、キレ気味の竜ちゃんに頬を抓られる。
まってそこしんちゃんと同じとこいだだだだだだ!!
ていうかごめんそれ地味に傷つくよ竜ちゃん。副委員長と呼ばないでっ!!
「はぁ、いやなんかもう疲れたよ俺。竜ちゃん変わって〜」
うん俺涙目です。姫ちゃん俺とテンションが同じすぎてキツイ。嫌いじゃないけど。
すると竜ちゃん俺の斜め前に立ち、一つ溜息を吐いてから横目で俺の方を見た。
「・・・昼飯、奢れよな」
ボソッと呟いて姫ちゃんに向き直る。
「イ ケ メ ン か よ !!もちろん奢るぜありがとう!!」
ついでに言うなら愛してるっ!!
うっせぇ、と少々照れ気味に吐き捨てて嫌そうに姫ちゃんを睨んだ
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