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忠犬の日常
俺と竜ちゃんの友人たちは。2

お前なんでそんな元気あるの・・・
同じ実行委員な筈なのに。
あれか、こいつ朝型の体力馬鹿か。
そんなんでよく会計が勤まるなァ

そんなやり取りをしていると今度は俺の前の席に誰かが座る。
誰かというか、生徒会書記なんだけど。

「イオ、久しぶり・・・」

アジがかなりゆっくり微笑む。

「アジ、久しぶり〜!元気してた?」
「・・・うん」

相変わらずののんびりさんだ。

「そっか〜、そりゃよかった〜」
「ちょっとぉ!!俺とのその差はなんなわけ!?緋乃ちゃーん!!」

やはり割り込んでくるロク。うるさいってば。

「お前がウザいからだろう?」

横目でロクを見やって言う竜ちゃん。やはり振り向かない。

「さっすが竜ちゃん、わかってる〜」
「ロク、うるさい・・・」

アジは本心のままに苦情を言う。顔も少し不機嫌そうだ。

「俺の友達が酷い!!」

ロクが大声で誰となく訴える。
いや、何を今更。

「おっはよ〜!!みんな〜!!」

そんな不憫なロクにドーン!!っとぶつかりつつ挨拶するのは金髪の美少年。
生徒会庶務なかわいい癒し系。ロクの「ごふっ!!」は聞かなかったことにする。

「いおりん、りゅうちんは久しぶり〜!!」

ロクの後ろからひょこりと顔を出すエル。

「おはよ、元気だねぇエル!」
「はよ。久々だな。」

俺も竜ちゃんも自然と表情が緩む。

「あれれ、なんか二人ともお疲れなの?大丈夫〜?」

俺らの顔をじっと眺めて、こてん。と首を傾けて言う。
畜生かわいいなコノヤロー!!
ああ、さっきまでの疲れがぶっ飛ぶようだ・・・!!

「あぁ、かわいいは正義!!ジャスティースッ!!」
「おわっ!!なんかいおりんが元気になったー!!」

竜ちゃんがあきれ顔をしてきやがった。
いや、かわいいはマジで正義じゃんか!!
お前には分からんのか!!このエルのかわいさが!!

「緋乃ちゃん変態くさい・・・」

おいそういうことは心の中でだけ思ってろ馬鹿。

「おだまり、ロク」
「酷い!!」

これまた声が大きめだ。

「・・・うるさい」

やはり正直なアジ。

「お前はどこのお嬢様だよ・・・」
「いやいや、竜ちゃん。お坊ちゃんだぞ俺!!」
「主張するとこそこか!?」
「いおりんならきっとお嬢様も似合うよ!!」

そんなことをぶっこむエル目のキラキラ感が半端ない!!なにその期待のまなざし!!
いくらかわいい子のお願いでも女装は嫌だわ!!


「いや、エルそれうれしくないよ」


そしてやはり聞こえた「うぅ、アジが超辛辣・・・」というロクのボヤキはスルーなのだった。



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あきゅろす。
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