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SSS
赤い糸…あぁなんとロマンチック!
 

ある日総悟は誰かの息遣いで目が覚めた。

うっすら目を開くとすっごい至近距離で万斉という変態が隣に寝ていた。


「Σひぎゃぁ!!!あっ、あんた何してんでさぁ!!」


バッと起き上がり思い切り引く。


「ハァハァ、沖田殿の匂い。ハァハァ。」

「ヒッ!!」


あまりの気持ち悪さに全身鳥肌がたった。

とっさに近くにある刀を掴もうとした時、ガクンと手を引かれたような気がした。

見ると自分の右小指に赤い糸。

そしてそれを辿ると万斉の小指に繋がっていた。


「拙者と沖田殿の赤い糸でござるよ。」


ハァハァと鼻血をたらしながら言う万斉に、つい本気の蹴りを入れた。


「痛いでござるよハニー。」

「黙れ変態!しかも誰が"ハニー"だ!!ぶっ殺すぞ!!」


総悟は糸を握ると思いっきり左右に引っ張った。

本来ならば男の力をもってすると簡単に切れそうなのだが、どうしたものかこの糸は切れない。


「拙者達の赤い糸はそう簡単に切れないでござるよ。もうこれ結婚したらよくね?むしろするべきじゃね?」

「するべきじゃねぇぇ!!!ふざけんな!こんな物!」


近くの机からハサミを取り出した。
だが全く切れない。


「どうなってんでさぁ。」

「これは本物の赤い糸でござるよ。だから切れないんでござる。」


その言葉に殺意が湧き、ついハサミを投げてしまったがあの変態はすんなりよけた。


「土方さ〜ん!!土方〜!!」


総悟が廊下に向かって呼ぶとすぐに土方が現れた。


「何だうるせぇな。今から会議だ早く来……」


赤い糸で結ばれている2人を見て土方の瞳孔が更に開く。


「土方さん!この変態が俺の指に赤い糸を付けやがって!でもこれ切れないんでさぁ。どうにかして下せぇ。」

「この糸は刃物ごときで切れる物ではござらん。」


困った表情の総悟と勝ち誇ったような笑みを浮かべている万斉。

土方は腰の愛刀を抜いた。


「だから刃物では切れぬと……」

「誰が糸を切ると言った?」


黒く笑い、糸に……ではなく万斉に切っ先を向けた。


「えっ、ちょっ…ι」


「お前を切り刻めばいいだけだよな〜?覚悟しろォォォ!!!!!」



土方は糸が切れるまで万斉を追いかけ回した。





「言っときやすが、俺の布団に血とか付けないで下さいね。」




おわり。


久々更新!そして久々ストーカー万斉!


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