SSS
社会人×学生B
※高杉は総悟の大学の友人です。
「高杉!!エッチしたい!エッチしたい!!」
「えっ…は?ι」
急に目の前に現れたと思ったらそんな事を言いながら迫ってきた。
流石の高杉も一瞬ビクッとする。
「エッチてお前ι」
「安心しろい。テメェとじゃねぇ。」
「あっ、当たり前じゃねぇか馬鹿!!」
それは総悟に言ったのか、それとも内心ほんの少しだけ期待してしまった自分に言ったのか。
「お前このまえキスマークしてもらったんだろうが。ヤったんじゃねぇのか?」
「あの後…何もせずに……寝た。」
「はぁ!?寝たって、あっちの意味じゃなくて!?」
「だから『何もせずに』、普通に睡眠とりやした。」
「バッカじゃねぇの!?普通恋人同士ならな〜」
「うるせぇやい!俺だって…俺だって!」
じわりと総悟の瞳に薄い膜が張る。
「Σお、おい!別に泣かなくてもいいだろ!あれだ、ほら、別にエッチだけが愛の形って訳じゃねぇし、な?ι」
「別に泣いてなんかないでさぁ。」
とは言うが一度張った膜は簡単に引っ込んではくれない。
高杉はまさかの反応に焦る。
そこに高杉の友達の桂が来た。
「こら高杉、何可愛い子をイジメてるんだ、けしからん。」
「あっ、ヅラ。あのさ〜ちょっと聞きてぇんだけど、男を誘う方法って何かあるか?」
「高杉…お前、いつからそっちの趣味に?」
「いや、俺じゃねぇし。こいつなんだけど、彼氏とまだ一線越してないらしい。」
「何だ、そんな事など簡単だ。ちょっと耳貸してみろ。」
2人は桂に耳を傾けた…――
********
「ただいま〜。」
土方が帰宅したのは午後8時。
「お帰りなせぇ。」
出迎えた総悟。土方は総悟の姿を見るなり手に持っていた鞄を落とした。
土方が帰宅早々目にしたのは総悟のセーラー服姿。短いスカートからは惜し気もなく綺麗な足がのぞいている。
これこそが桂の作戦。『男は清楚な何かが大好き』的な原理を用いて、結果
普段と違う→清楚な何かに女装→ムラムラ→アッーー!!
を狙ったらしい。
「お帰りなせぇ土方さん。ご飯にしやす?お風呂にしやす?それとも……」
土方はハッと気付くと落とした鞄を手に持ち、目を押さえた。
「ヤベェ、俺疲れてるんだ。総悟がセーラー服着てるように見える。悪いが今から寝る。ご飯机に置いててくれ、後で起きて食べるから。最近夜勤が多かったからな。まさか幻覚まで見えるなんて。んじゃ総悟お休み。今日は寒いから温かくして寝ろよ。」
そう言うと土方は目を押さえたまま自室に戻ってそこから出てくる事はなかった。
「………高杉と桂め、ブッ殺してやる!」
エッチどころか、まともに話も出来なかった。
怒りの矛先は提案者の桂へ。そして高杉は巻き添え。
一線越すにはまだまだ時間がかかりそうです。
おわり
初の女装総悟なのに、まともな話じゃない(笑)
次またもし書く機会があれば土方さんの同僚役として銀さんとか出したいな。
いや、待て。死んだ魚のような目をした警察官ってどうよι
ネタ提供
『硬派土方×積極沖田の続き』
でした。
ネタありがとうございました!
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