SSS
幼児化は受けより攻めの方がおもしろそうだ
ある日突然、土方が幼児化した。
「あ〜あ〜、う〜。」
「はぁ〜、可愛い。可愛いすぎる。」
ちょこんと座っている土方のほっぺをプニプニと突っつく総悟。
「あぅ?」
「ちょっ!!可愛いすぎる!!食べちゃいたい!!」
土方(今後は小さいので『トシ』)は まん丸な目で総悟を見つめる。
土方だって生まれつき瞳孔が開いていたわけじゃない。むしろ小さい頃は女の子みたいに可愛い子供だったのだ。
今では想像もつかないが。
(山崎)「ちょっと沖田さん!副長で遊ぶのは後にしてください。まずは幼児化原因解明しないと!」
「大丈夫でさぁ〜。別に何もないって。ね〜トシ〜?」
「ねぇ〜?」
「はふっ!!今の超可愛かった!もう一回!ね〜?」
「ねぇ?」
トシが反応するたびに総悟はあまりの可愛さに転がり回る。
「ちょっと沖田さん!そんな事してる場合じゃないんですってば!!」
「んもぅ、だから大丈夫だって言ってんだろぃ。」
「根拠は?」
「『ここギャグ小説だから原因無しで幼児化させちゃえ』って管理人が。」
「ちょっ、沖田さんダメー!!二次元と三次元をごっちゃにしたらダメー!!」
「山崎が言えって言ったんだろぃ?」
「もういいですから!!わかりましたから!」
土方が幼児化した理由なんて、ただここの管理人がそうさせたかったからにすぎない。
ギャグだからそこらへんはどうでもいい。(←よくない)
「そう言う事でさぁ。ね〜トシ〜。」
「あぅ。」
総悟はニコニコしてトシを眺める。
「沖田さん、あんた今にもとろけそうな顔してますよ。」
「食べちゃいたい。」
「その顔で言うと冗談に聞こえませんι」
山崎はトシの前に座り抱き上げた。
「あう?」
「いや、でも………小さい副長可愛い!どこでどうしてあんなひねくれちゃったんでしょ。」
「う?はぅ〜、ま〜!」
「ちょっ、なにこの子!副長のくせに可愛いんだけど!」
どうやら山崎も何かに目覚めたらしい。
「ちょっと総悟!!トシが赤ちゃんになったんだって!!?」
急に近藤が大声を上げて障子を開ける。その声にトシはビクッとして表情がフニャッと崩れた。
「ヤバい、泣……」
「ふぇええぇん!!!ああぁ〜ん!!!」
トシは山崎の腕の中でワンワン泣き出した。山崎が必死にあやすもそう簡単に泣き止んでくれない。
「何だザキ〜、お父さんに貸してみなさい。」
見かねた近藤がトシを抱き上げ、高い高いをした。が、
「ふぎゃぁああぁ!!!!んやぁぁあぁ!!!!ふぇええぇん!!!!」
泣き止むところか、一層酷くなる。トシは近藤の腕から逃げようと総悟達に手を伸ばして乗り出した。
「もう!トシが泣いちゃったじゃねぇですかぃ!おいでトシ〜。」
泣きじゃくるトシに手を伸ばすと逃げる様に近藤から離れた。
「トシ〜!ヒドイ!」
「酷いのは局長ですよ。小さい子は大きな声出されても泣いちゃうんですからね!」
「ヒック…ヒック…ふぇぇん…う〜。」
「よしよし、もう大丈夫ですぜ。」
総悟は抱き締めるかの様にしてトシの背をポンポン叩く。
「何か……総悟、お母さんみたいだな。」
「それ俺も思いました。沖田さん萌えですよね。」
「もえ?」(←意味わかってない)
背中を叩きながら上下にリズムよく揺らしていると、数分もたたない内にトシからはスースーと可愛らしい寝息が聞こえてきた。
「あれ?副長寝ちゃったんですか?」
「みたいでさぁ。俺、寝かせてきやすね。」
「今にも涎出そうな顔してますけど食べちゃダメですよ!」
「頑張りまさぁ。」
総悟はトシを起こさない様に抱き直し、静かに部屋を出ていった。
向かったのは自分の部屋。
「土方さんの部屋は煙草臭いからダメでぃ。」
総悟は器用にも掛け布団を2つに折り、丁度いい大きさの布団を作ると、ゆっくり横たわらせた。
その隣に総悟も横になる。
「風邪引かないようにね。」
トシの上に毛布を掛け小さな体を包み込む様に腕を回して総悟も昼寝に入った。
2時間後―――
「ん〜!あれ?ここは……え、総悟?」
2時間後、土方はすっかり元に戻っていた。隣を見るとアイマスクもせず、無警戒で眠っている恋人。
「総悟〜、総悟〜。」
試しにほっぺをプニプニと突っつく。するとモゾモゾと動き出した。
「ん〜…ん…。」
「総悟〜。」
「ん〜……トシィ〜、もうちょっとおネンネしようね〜。」
それだけ言うと土方の胸をポンポンと叩き、また眠ってしまった。
「ププッ!何だよこいつ。」
そう言いつつも腕を回す。
そして、お互い相手を守るように眠るのである。
おわり
ん〜…ギャグにならないな〜。最後甘くなるな〜。
赤ちゃんにデレデレな総悟を書きたかっただけです。
土方さんって子供の頃は可愛かったらしいですし。
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