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ポケモン小説
惑わされる存在(ゲーム・hgss・シルバー×コトネ)
惑わされる存在 〜シルバー×コトネ〜



最近近くを通るたびに必ず声をかけてくる女がいる。

いつもニコニコ笑ってて、その笑顔がなぜか頭の中にチラついて離れない。

最初の頃は突っかかって来るのがうっとおしくてポケモンで蹴散らそうとして

そして何故かいつも負けてた。



でも途中からその勝負に「 楽しい」 って気持ちが混ざって来て、



そのうち「 楽しい」 の一色勝ちになってた。





だけど、俺は慣れて無いんだ。

そうゆう風に笑顔を向けられるのも、

「 楽しい」 って気持ちでいっぱいになるのも、



ましてやその頭を占拠してる女が



今、目の前で泣いてる、こんな場面に居合わせて、どうしたらいいかなんて、分かる訳が無い・・・。







でも、このままにするって訳にも行かないよな・・・。

「 おい・・・・。どうした?」

肩がびくっと上がる上がる。

そろそろと振り向き、驚いた顔をした。

「 あっ!!・・・シルバー君・・・。そのっ!!・・・見なかった、事にしてっ。」




何を?

ああ、この、今の姿を?



「 ・・・何で。」

我ながら無愛想だと思うけれど、これがどうしても標準装備で。



「 だっ・・・だって恥ずかしいじゃないっ。」

そう言って目をごしごしこする。



「 そうじゃなくてっ!」

とっさに反論する俺にきょとんとする。

「 何で泣いてたんだよ?」



さらに首をかしげる。話を飲み込めてないな。



「お前、泣いてるのとか、似合わなねーよ」



少し驚いた顔をしてぽつりぽつりと話し出す。



「ラジオでね、会いたい人に会えなくて悲しいって歌が流れててね、

 なんだかそれ聞いてたら無償に悲しくなってきちゃって・・・。」



「 お前は・・・会えないのか?」



何かむかむかとしてぽつりと、呟く俺。



少し困ったように笑いながら

うーん、そうだね。と言うと、

でも、と一息入れて

「 私とこの歌の主人公は決定的に違うから。

 だって私は会いに行くし、今だってほら、会いに来てくれたものっ!!」



そう言って顔を上げた彼女はいつもの元気な笑顔で。

そんな殺し文句を平気ではいて。



「ありがとうねっ!シルバー君っ!大切な事、あなたのおかげで思い出せた。」

「 別にっ・・・俺は何もしてない。」



その笑顔が眩しくて、そんな言葉しか返せなかったけど、それでもにこっとした笑顔で笑い返してくる。





「ね、ポケモンバトル、しない?」

その一言で動き出す。

いつもの舞台が出来上がる。






うん、お前はそっちの方がいい。ずっとお前らしい。柄じゃないが、そう思う。

でも、その行動には惑わされて困る、な・・・・。








〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

シルバー×コトネです。
ツンデレが難しい(笑

ここまで読んで下さってありがとうございました。



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