ラノベ系小説
愛しい人について(メグとセロン・セロン+ラリー、セロン→メグ)
新聞部部室内。
部室にしては豪華すぎる部屋の、豪華すぎるソファーの上で、一人の少年が国語辞典を読んでいた。
可愛い・・・外見、しぐさ、性格、行動様式などがほほえましく、愛情を感じさせるまさ。
愛らしい、愛くるしい、可憐だ。
国語辞典より
好き・・・物事や人が気に入って心が強く引かれる思い。
国語辞典より
愛・・・人、特に異性を慕う心。
価値あるものを大切にしたいと思う、
人間の本来の温かいこk 「なーにやってんだよセロン!?」
セロンと呼ばれた少年は友達の介入により読んでいた国語辞典をパタンと閉じ、そちらをみる。
「ああ、ラリー。今国語辞典で調べていたのだが、辞典の言葉は本当に忠実だな。
まさしくその通りの事を書いている。改めて感動していたんだ。」
その整いすぎていつもあまり感情が見えにくい表情も、今はきらきらして見える。
みている相手がラリーなのだから、その変化は本当に見て取れる。
「おおっ!楽しそうだな!セロン。で、何て調べてたんだ?」
短く刈り込んだ金髪にも負けないほどの美しく透き通った蒼い瞳を二カッと細めて
ラリーは聞いた。
セロンが先ほど調べていた内容を説明すると、
ラリーは凄くいぶかしげな顔をして、
正確に言うと「そこで満足するなよな、お前はかっこいいんだからもっと積極的に行って嫌がる相手なんているわけ無いんだぜ。」
と考えて、言葉には出さずに
「そっか!そりゃよかったな!!」と答えた。
「ああっ本当に言葉ってゆうのはよく考えられてると思う。」
セロンがこくりと頷く。
ラリーもうんうんと大きく頷き、それに、とつなげる。
「それに今は見てるだけじゃなくて同じ部活に入って、一緒に行動まで出来るんだしな。」
そう言うとセロンはこの世の全ての幸せを手にしたとでも言うような気持ちで
「ああっ!俺は世界一の幸せ者だ。」
そう言った。そして続ける。
「ラリー、お前には本当に感謝している。お前がいなかったら絶対何も出来ずに、きっと卒業まで彼女を見ているだけで終わっていたと思う。」
そう言われてラリーは一瞬考えるような顔をし
具体的には一瞬のうちに
「セロンは本当にみているだけで終わったかもな・・・絶対もったいないよな、こんなにかっこいい奴が。
せっかく同じ部活になったんだからもっと積極的に絡んじまえよっ。いっそもう付き合っちまえよ。」
と考えて、言葉には出さずに、
「おうっ!全然気にすんな!!俺だって幾度となくお前には助けられてんだ。そのお返しを出来たんだと思えはむしろ俺は嬉しいぜっ!」
そう言って笑った。
それと同時に部室のドアが開き、
まず小柄な部長が入ってきた。
「おっ二人ともそろってるねー。」と元気に言う。
「やあ二人で何を話していたのですか?今度は是非僕も誘ってくださいね。」
そう言って入って来たのは長身に長い髪をたらした、セロンと人気を二分しているとも言われるほどの美形。
次にすらっとした細身の副部長が入ってくる。
「よっセロン。ラリーに変な事されなかったか?」
入ってくるとたんそんな戯言を言う。
「するかバカっ!だいたいそれならお前の方が危険だろ。」
即座にラリーの怒鳴り声が被る。
そして最後にセロンが待ち焦がれていた女の子が入ってきた。
「こんにちは。みなさん今日も本当にお元気ですね。皆さんが元気で、私も元気で、とても嬉しいのです。」
にこっと笑いかける少女。
セロンは無表情でこの世の全ての物に大絶賛した。
その間に全員がソファーに腰をかけ、今日も新聞部の活動が始まった。
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ここまで読んで下さったかた、本当に有難うございます。
セロンの可愛さ、本当に尋常じゃないと思うのです。
基本時雨沢さんの書かれるキャラクターは皆とっても素敵なのですが、
特にこの六人、たまらなく好きです。
読んで下さった方が少しでも楽しんでいただけていたら嬉しく思います。
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