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銀魂小説
かっこいい人の話(3Z・昼休みの教室)
「ねぇ、Z組って意外とかっこいい人多いよねぇ。」

それは、珍しく遊びに来た別のクラスの女の子たちの一言から始まった。

  〜かっこいい人〜

ここは銀魂高校3年Z組の教室。奇人変人が多いということで知られているこのクラス。

先生すらもやる気のない態度で、他のクラスからは若干引かれ気味のこのクラス。
でも、ノリのよさは天下一品、容姿的にも行動的にも目立ちまくるのもまたこのクラス。


そんなこんなで、なんだかんだと休み時間は別のクラスから遊びに来る生徒も多いのが現状だ。


時は昼休み。
お昼ごはんもほとんど食べ終わり、男子はトランプをしたり外に遊びに行ったりして、女子はしゃべりに華をさかす時間。
今日も別のクラスから女の子たちが来ていて、今日も今日とて馬鹿でかい声で『かっこいい男子』の話をしていた。
でも珍しい事が一つ。いつもは色気のない話ばっかりしている神楽たちが今日はこの話に混ざらされていた。


「ねぇ、Z組って以外とかっこいい人多いよねぇ。」

その時周りの一般男子の体がぴくっと反応したのは言うまでもない。
なんせこの話にいつもはそんな話を露ともしない神楽、妙、そよが参加しているのだから。
この三人は銀魂高校の中でも上位のかわいさ、美しさを持っていてひそか人気がある。

神楽とそよはそんなことちっとも気づいていないけれど・・・。

神楽はきょとんっとし
「そうアルか?」
と答えた。それを聞いた別のクラスの女の子たちは意外そうな顔をして
「そうだよ。」「うん!」
などと言いあっていた。
また別の子が口を開く。
「たとえばさぁ、今ここにいないみたいだけど風紀委員の人たちとかめっちゃかっこいいじゃん?」
「そうそう。正味、私らあの人達見にZ組にきたのに残念だよねぇ。」

その話を聞いていた妙がにっこり微笑んで
「あら、風紀委員ってゴリラの収容所じゃなかったの?」
恐ろしげな微笑に皆背筋が寒くなるのを感じた。
その微笑にどうじなかった数人の中の一人、そよがくすくすと笑っていった。
「近藤君はむしろ男の子にもてそうですものね。」
「あー、それならちょっとわかるアル。」
神楽もなんとなく同意する。
「でもさぁ、土方君と沖田君はかっこいいと思わない?」
別のクラスの子が言う。
「はぁ!?!?!?」
神楽がびっくりするぐらい大きな声で驚いた。そして言う。
「大串君はまだいいとして、なんで沖田アルか!!!!」
この食いつきっぷりに驚きながらも別の子が言う。
「え、だって土方君は硬派な感じでかっこいいし沖田君顔はきれいでかわいいじゃん。」

「それにあの二人がじゃれあってるのってめっちゃ絵になるでしょ?」
さも当然の様にそんなことを言う別のクラスの子たちに神楽は心底驚いた。
「ところで、神楽ちゃんって好きな子とかいらっしゃるの?」
そよが突然聞いた。
いないアルっ!そう答えようとした時

        ガラッ

話の途中でドアが開いた。話を一時中断してドアの方をみるとZ組の風紀委員たちが入ってきた。
さっきまでどんな話が繰り広げられていたかをまったくしらない近藤が驚いた様子で入ってきて言った。
「おっ?どうした、皆。なんかえらく静かだな、おい。」
近藤がいつものテンションでガハハと笑った。
それに続いて
「そりゃぁきっと土方さんの顔に皆がびびってんでさぁ。」
と沖田が入ってきた。
「ちょっっと待ちやがれ!!誰の顔にびびるってぇ!!?」
そう言いながら土方が入ってきた。
「あんたに決まってまさぁ。瞳孔開いてますぜぇ。ああおっかねぇ。」
そう言いながら沖田は自分の目を指さした。
「やんのかコラァ!!」
「いつでも相手になりますぜぇ」
 
今にも一試合はじまりそうって時に神楽の後ろにいた別のクラスの女の子たちは小さい声で
キャー!!かっこい〜!!とか言っていた。
うーん・・・。と首をかしげながらそよの方を見るとそよは楽しそうに二人の言い合いを見ていた。

さっきそよに聞かれた『好きな人いるの?』の質問にさらっと答えられなかった自分を不思議に思い、
けっきょく誰がかっこいいとかよく分からないネ、と考えるのを止めた。

ただ、なんとなくそよがどっちの方を見てるのかを気にしながら、
いつの間にか始まっていた沖田と土方の試合を眺めた。

そんなそよと神楽の姿をふふっと妙だけが全てを知った様子で眺めていた。







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここまで読んで下さった方、有難うございました。
銀魂大好きです!
3Z大好きです!
私の3Zは
沖神
土そよ
妙銀 でお送りします。

どうぞお付き合い下さいませ。



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あきゅろす。
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