ドリーム小説
2・仲良くなってきた頃に(ピカチュウ+夢主・レッド×夢主)
仲良くなってきた頃に(ナナミサイド)
2ヶ月前、ここ、シロガネ山でひょんな事から出会ったレッドさんとそのポケモン達。
彼らにコーヒーを届ける事になってから、この山にも随分と慣れてきていた。
レッドさんやポケモン達とも随分仲良くなった。
レッドさんたちのポケモンは、本当に人懐っこいと思う。
よく慣らされてるってゆうのもあるのだけれど、
やっぱり彼の愛情の大きさが伺える。
私のポケモン達も、レッドさんやグリーンさんみたいな優しい人達にいっぱいふれて、
愛情をたくさん知ってもらいたいなって改めて思った。
トゲチックは卵から育てた子だからまだ人に慣れてるんだけど
クサイハナとペルシアンは私にはなついてくれてるけど、やっぱりまだ他の人だと警戒してる。
でもね、不謹慎だけどそれがすごく可愛いなとかおもったり・・・。
あ、でも、もちろん人になれて欲しいって本気で思ってるんだよっ!
ふう、落ち着こう。
一面真っ白なシロガネ山を登ってると、いろいろな事を考えてしまって困るな。
そんな事を思ってついふっと笑う。
そうやって時間が過ぎ、気が付いたらいつもの洞窟が見えていた。
仲良くなってきた頃に(ピカチュウサイド)
2ヶ月位前から、ご主人にコーヒーを届けてくれてるナナミちゃんがもうすぐ来る時間だ。
でも今、どうしても必要な用事でご主人出かけてるんだ。
なるべく早く帰って来るから、来たら引き止めといてってゆう大役を頼まれた。
ご主人があんなに一人の人に興味を持つなんて本当に珍しい事だと思う。
だから、頑張るんだっ!それに僕もナナミちゃん好きだし。
「 こんにちはーっ!」
あっ!来たっ!!
僕は入り口の方へ向かう。
「 レッドさーん、コーヒーお届けに上がりました〜。あ、ピカチュウっ!」
ナナミちゃんが僕に気づいてにこっと笑って手を振ってくれる。
「 レッドさん、居ないのかな?お出かけ?」
僕はこくりとうなずく。
「 そっか。じゃあ、一緒にまってようか。」
そう言ってナナミちゃんは僕を抱き上げた。
温かい手に包まれて、ほんのりとコーヒーの優しい香がする。
「 ピカチュウあったかい。」
ナナミちゃんがぽつりと呟いた。
「 ピカピカチュ」 僕もあったかいよ。
そう言ってにこっと笑う。
伝わったみたいでナナミちゃんがぎゅっと僕を抱く力を少し強めた。
「 ピカチュウ可愛いなぁ。」
ありがとう。
そういう思いを込めて顔をすりすりする。
ふふっとナナミちゃんが笑った。
この笑顔が、ご主人はすごく好きみたいなんだ。
あったかくて、寒いシロガネ山でもほんのり暖かい気持ちになる。
最初にナナミちゃんが来た時に、こんなに優しい顔で笑うご主人見たことないって思う位の
微笑みを見せてた。
また見たいなって思ってたけど、それ以来、毎週日曜日には見られる様になった。
ねえ、ナナミちゃん、ご主人の事、よろしくね。
仲良くなってきた頃に(再びナナミサイド)
腕の中のピカチュウがぴくっと耳を動かして洞窟の出入り口の方を見る。
どうしたのかなと思ってそちらを見るていると、レッドさんのトレードマークの帽子が見えてきた。
「 流石ピカチュウっ!帰ってくるのわかったんだねっ!」
そう言ってピカチュウを見ると、
当然っとばかりに「 ピカッ!」 とどこか自慢げな顔を返してきた。
「 よしっ、お迎えしよっかっ!」
そう言ってピカチュウを抱いたまま私は入り口の方に移動した。
「 あ。」
私達に気づいてレッドさんが声を出した。
「 レッドさん、お帰りなさい!」
そう言ってにこっと笑う。
「 ・・・ただいま。」
レッドさんが笑顔で返してくれる。
・・・・・。あれ?これはちょっと////
思っていたよりもずっと恥ずかしくて勝手に照れてしまった。
ピカチュウがぴょんと私の腕からレッドさんの肩に飛び移る。
急に手元が空になってなんだか手寂しい感覚一瞬だけおちいってると
ぽんっとレッドさんの手が私の頭をなでた。
「 待っててくれて、ありがとう。」
「 あ、いえっ・・・。そんな。」
撫でられた手が気持ちよくって、でもちょっと照れくさくて、そんな事しか言えなくなる。
照れながらでも嬉しくてされるがままに撫でられていると、急に体を引っ張られた。
あれ、・・・私今、っえ?
レッドさんに抱きしめられて・・・る?
そう分かると驚くほど一気に体中の温度が上がる。
「 あの・・・レッドさん?」
「・・・ ナナミ、あったかい。」
レッドさんは満足気にそう言う。
いえ、あったかいのはレッドさんです。
じゃ、なくてっ!!!
私がもぞもぞしてるのを肌で感じたのか、レッドさんはぱっと体を離した。
「 ピカチュウを抱きしめてたから、あったかそうだなって思った。駄目だった?」
少しだけ寂しそうにそう聞いてきた。
そんな顔しないでっ。浮かんだ思いを伝える為に私はとっさに答える。
「 あっ、いえっ!駄目とかじゃ無いんですけど・・・。」
恥ずかしかったです・・・。
だけど、そこまで言えずに言葉が小さくなっていく。
「 そっか、良かった。 」
ふんわりと笑って、レッドさんは少しだけ頬を染めてる様に思った。
なんだかふいに今、目の前にいるこの人を抱きしめたいって思いに駆られた。
私はぼうっとした意識の中、レッドさんに手をのばしかけて、
ポンッと勝手に出てきたペルシアンに阻まれた。
さっきまでの自分の行動に唖然とした。
結局微妙に伸ばされたその腕は、ペルシアンを抱きしめたんだけど。
仲良くなってきたその頃に・・・理性とか全部吹っ飛んで、勝手に動いたその行動。
さっきの行動は、一体何?
その後の、私と言えば、もう体はぽかぽかで、顔も真っ赤で、コーヒー渡して帰るまで、
あの寒いシロガネ山の帰り道すらもぽかぽか暖かく帰ることが出来ました。
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