Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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ルーギス「それだけではない・・・だが口に出来ない」
キサラ「どういうこと?」
ルーギス「口にすれば・・私は殺されるんだ」
そう言ったルーギスを見てからレイは目を閉じる。
感覚を全開まで研ぎ澄ますが、こちらを監視している視線や狙っている感覚も感じられなかった。
レイ「別に何もいないみたいだけど」
リスト「ま、言えないのなら仕方ないですが、レイゴッド教が怪しいか・・・どうします、ディーノさん?」
リストが背を向けたままのディーノに問うとディーノはその状態のまま、いつもの淡々とした調子で答える。
ディーノ「行くぞ、船で渡ってきたんだ。当初の目的は果たす」
ディーノはそう言うと歩き出す。
リストがディーノの隣に追い付き、地図を広げて、信教の街への道を話す。
リーナとレイもその後ろについていき、間にはプルルが両手を二人と繋いで歩く。
ルーギス「君達は何かあっても構わないのか?」
ルーギスは遅れてついていこうとするキサラに聞いた。
キサラはルーギスの方をチラリと見て言った。
キサラ「うーん、ルーギスの話から危ないかもしれないってのは分かるよ」
ルーギス「なら、どうして!?」
ルーギスはキサラに強く問いかける。
キサラはルーギスに顔を向け、少し困り顔の笑顔で答えた。
キサラ「でもね、ディーノがいると大丈夫な気がするから」
キサラはそう言うと走って、ディーノの隣、リストとは反対側に並んで歩く。
ルーギスがゆっくりついていくと、プルルがルーギスの所までトコトコと走り、下からルーギスを見上げて口にする。
プルル「ルーギス、いこいこ♪」
ルーギス「!!・・・・ああ、行こうか」
ルーギスはキサラの言葉を吟味する。
そしてディーノを見た。
彼の経験上、ディーノのようなタイプの人間は見たことがなかった。
まるで人ではないかのような鋭い気配と覇気。
だが、自分と同じ人間。
ルーギスには分からなかったがディーノは何かしら特別な存在なのではないかと考えた。
例えば、【奴等】の生み出したもののような。
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