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Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
ページ:10
ディーノ「ルーギス、何を持っている?」

ルーギス「ん?」

ルーギスは何も言わず、それを見せてきた。
その青色の破片を見ながらレイが言う。

レイ「これ、鱗?・・てか大きいよね」

鱗は20センチほどの大きさだった。
魔物や魚類の鱗でもここまで大きいのは誰も知らない。

ルーギス「これ一枚のようだが、先程の奴のか?」

ルーギスがそう言うとレイは身震いする。
そんな魔物?が姿を消して船内を徘徊しているのだ。
レイは臭いで、ディーノは気配で捉えられていたが他の乗客はどうだろうか。
恐らく判別など不可能だろう。

レイ「一旦、キサラ達のところまで戻ろう」

ルーギス「そうだな」

ルーギスがそう言うとディーノも頷く。
三人は大浴場の様子を見る。
特に破損等も見られず、安堵の息をつきつつ、キサラ達の元まで戻った。












ディーノ達が戻るとリーナが扇を口元に当てて詠唱している。足元には赤の魔法陣を展開させ、空間へと向け、術を放つ。

リーナ「噴き出せ、星の脈を流れる赤き血よ・・・イラプション!」

リーナがそう言い放つとその空間で地面から溶岩が噴き出す。
しかし、何も空間は揺らめかない。

リーナ「すいません、キサラさん、プルル・・」

リーナがそう言って二人に振り返るとディーノ達と目が合った。

ディーノ「リーナ、何があった?」

リーナ「えっと・・」

レイ「ちょっと待って!リストは!?」

レイがそう言うと前からディーノは気付いていた。
リストがいないのだ。
不安がるプルルの傍にいたはずのリストが姿を消していた。

リーナ「実は・・・」



リーナの話では、ディーノ達が大浴場へと入ったあと、リストが急に身構えて姿見を見たらしい。
何があったの?とキサラが聞くと、リストは魔力を帯びた手刀を姿見に叩きつけようとした。
すると、姿見とリストの間で透明な【何か】に阻まれたらしい。
そして、リストはそのまま姿見の中に【吸い込まれた】らしい。
そして、また透明な【何か】が現れたが、プルルにはその姿が見えているんじゃないと思えるほど的確にキサラとリーナに場所を伝えて、耐えている間にディーノ達が来たらしい。

ディーノ「姿見の中に?」

ディーノは姿見を見るが姿見はただ静かにディーノ達を映していた。

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