Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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アウドポートに着いた面々はその光景に驚いていた。
(リストとリーナは来たことがあるらしく、特に驚いてはいなかった)
港が併設されている街と言われていたが、街よりも遥かに大きい港やそこに収容されている船や倉庫の数に驚いていた。
しかし、街の大きさもスタイディムに匹敵する。
ディーノ「特に寄ることはないな?」
ディーノがそう言うと周りの面々は頷く。
供給街道でそれぞれが用事を済ませており、準備も済んでいた。
一行はそのまま港にあるレイゼンマ大陸への船を探す。
現在、リューマギ帝国のあるリュードーグ大陸への船は一隻もなかった。
代わりにレイゼンマ大陸への船は多くあり、ディーノ達はその1つに乗船した。
船はそれなりに大きく、客室もディーノ達6人に対して3つも取れた。
リスト「妙ですね」
リストがそう言うと全員がリストを見る。
何が?
と皆言いたげな表情だった。
リスト「この船、そこそこ大きいですよね?・・乗客の数少なくないですか?」
リストにそう言われるとディーノも不思議に思った。
この船の隣にはこれよりも一回り小さい船があったが、乗客の数はこちらと大差なかった。
???「幽霊が出るからじゃないか?」
ディーノ「?」
ディーノ達が振り向くとそこには、屈強な体格をした男性が立っていた。
緑色の髪を刈り込んだ髪型をした男で背には自分の体格とほぼ同等の盾を背負っていた。
リスト「幽霊?」
???「この船はな、昔、ある失踪事件が起きたんだ。なんと乗客数80名、乗船員30名を乗せたこの船はこのアウドポートに【無人】で到着した。同時は大きく問題となり、何が起きたか誰も分からなかったが、その後この船に乗った乗客は次の港に着くまで何名か失踪するという噂がある」
リスト「ふむ、幽霊とは?」
リストは肝心の言葉を男から聞いていなかったため、聞き出そうとする。
至って冷静だった。
???「幽霊ってのはその時失踪した連中が新しく仲間を増やそうとして、この船に乗った生者を引きずり込もうとするんだ・・・ま、あくまで噂だがな」
男はそう言い終えると、甲板から客室へと入っていった。
ディーノ達も戻ろうとするが、ディーノが気付く。
ディーノ「どうした、レイ?」
レイ「な、ななな、何が!?」
明らかに顔色が悪い。
心なしか震えているようにも思えた。
リスト「もしかして・・・幽霊、怖いんですかっくくくく!!」
リストは聞こうとして笑いを堪えられなかった。
レイ「うっさい!誰にだって怖いものくらいあるでしょ!?」
レイは顔を真っ赤にして怒っていた。
隣にいたキサラがなだめる。
ディーノはリストに聞く。
ディーノ「リスト、幽霊とはなんだ?」
リスト「え!?」
キサラ「え!?」
二人が驚いて、弾かれたようにディーノに振り返る。
プルルも幽霊とは何かリーナに聞いており、リーナはプルルの頭を撫でながら答えていた。
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