Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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朝、宿から出たディーノは、キサラ、レイ、リスト、プルルを見る。
レイはリストを見ながら口にする。
レイ「本当にこの子連れてくの?」
リスト「はい、置いていってもあのアスターに殺されるだけですから」
そう言うリストにレイは何も反論できずに口をつぐんでしまう。
キサラが言った。
キサラ「貿易の街に行かなきゃね」
貿易の街アウドポート。
ここでは世界各国の品が揃う場所である。港も併設されており、どの大陸にも迎えるようになっている。
ディーノとキサラが乗り捨てた船は本当に乗り捨てることにした。
信仰の街レイゴッドのあるレイゼンマ大陸にはオーモル港という港があるが、そこ以外は船が乗り付けられる浜辺などがなかった為である。
ディーノ「ああ、行こうか」
そう言ってディーノ達が街を出ようとすると、門の外にリーナがいた。
リスト「どうされたんですか?」
リストが不思議そうに聞く。
リーナはディーノ達を見渡してから言った。
リーナ「私も連れていってください!」
リーナは力強くそう言ったが、ディーノはリーナを見ないで横を通りすぎて言った。
ディーノ「お前が俺達と来る理由はあるか?・・ただ旅がしたいだけなら一人でやれ」
ディーノはそう言う。
突き放したい、面倒くさい、どちらでもない。
ただ今のディーノにはこうしか言えないのだ。
リーナ「理由ならあります!」
ディーノ「?」
ディーノは意識だけリーナに向ける。
リーナとディーノは背中合わせのままでいる。
その状態でリーナは振り返りながら口にした。
リーナ「私の街をこんな風にした人達に一発、喰らわせたいです!」
慣れない単語を使っているせいか言葉は震えていた。
ディーノは何も答えないまま、前へと歩き出した。
リーナは駄目だった、と落胆した表情を浮かべたが、後ろからレイに言われる。
レイ「あー、あれ多分大丈夫よ」
リスト「殺気や警戒が消えてますからね、ディーノさんは不器用な方なので」
レイに続き、リストも言う。
リーナはキサラを見るがキサラは笑顔をリーナに向けるだけだった。
するとディーノが振り返り言った。
ディーノ「キサラ、リスト、レイ、プルル、リーナ、行くぞ」
ディーノがそう言うとリーナの表情は輝き、答える。
キサラ「うん」
リスト「はい」
レイ「りょ〜か〜い」
プルル「(こくり)」
リーナ「はい!」
6人は貿易の街アウドポートヘ向かった。
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