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Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
ページ:9
レイ「あんた、強すぎない?」

レイが疑うような目つきでディーノを見つめる。
ディーノはレイを見ることなく、三尾の狐だけを見ていた。
そしてすぐさま、大剣を構え直す。

レイ「どうしたの・・・!!」

レイも気づいたようだった。
先程のディーノの攻撃で三尾の狐の顔は焼け焦げ、肉も爛(ただ)れていたはずだった。
しかし、そいつは顔の傷が一切なかった。
それどころか体に付いていた傷ですら癒えていた。

レイ「どうなってるのよ!?」

ディーノは敵を睨み付ける。
しかし、主だって目立つ部分はない。だがおかしいということだけは理解できた。

三尾の狐が三本の尾を地面に打ち鳴らし、背後に巨大な炎を生み出す。

レイ「どうしよう!?」

レイは避けようにも避けられない。
避けたら背後の森が動物が焼け果てる。
ディーノは無言で銃弾を奴に浴びせるが三尾の狐は怯みもせず、炎を溜めている。

そして、奴が牙を噛み合わせ、ガキッと牙同士が鋭い音を出した瞬間、炎かディーノとレイに向かって飛んでくる。

ディーノ「くっ!」

ディーノが大剣に変形させ、大剣の腹を炎に向け、防御態勢を取った。
レイもディーノの後ろで右半身を前に出して、今より来る熱線を受けようと身構えた。

しかし、二人と狐の間に青色の何かが目に入った。


「コードディフェンド、アクアフォール!」

青髪の少年リストは、ディーノとレイ、三尾の狐の間に入り、巨大な炎に対して水の壁を生成し、打ち消す。
そして水の欠片は三尾の狐の背後にいたキサラの槍に宿り、彼女はその水の欠片を帯びた槍を狐に突き立てる。

狐の背中からは血とも肉片とも思えない漆黒の物体が噴出し、その勢いにキサラは吹き飛ばされるが、ディーノとリストの近くに着地する。


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あきゅろす。
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