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Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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ディーノは空いている左手で大剣の刀身を掴む。
左手は自身の血で真っ赤に染まる。そして、振りかぶった勢いを上方に無理矢理逃がす。刃は【女の子】にもキサラにも当たることはなかったが、ディーノの体はそのまま、テケル山頂上の山道から外れた崖へと落下していった。

リスト「ディーノさん!?」
キサラ「ディーノ!」

二人が同時に叫んだが、二人では間に合わない。
キサラの近くにいた【女の子】はディーノが落ちていった崖を降っていった。

キサラ「わ、私のせいだ・・」

瞳孔が開き、瞳の焦点が合わずに震えているキサラに向かってリストは言う。

リスト「追いかけましょう、さすがにここからは降りませんが」

リストはそう言うと下りの山道を指差す。
キサラは頷き、リストと共に降りられる場所を探すことにした。

















ディーノ「ぐっ!?」

ディーノはゆっくりと起き上がる。
辺りを見渡すと、 鬱蒼と生い茂った木々や草花が見える。
そこで自分が崖下へと落下したことを思い出した。
しかし、全身が動かないような感覚はなかった。
傷は所々見受けられるが大事に至るものはなかった。
すると急に声をかけられた。

???「あの高さから落ちてよく平気ね」

ディーノが声の主に目をやると赤くて長い髪をそのまま下ろしている少女が立っている。
体には木の葉などが付いてはいるが、服は普通に着ているようだ。

ディーノ「お前は先程の・・つ!?」

先程の襲撃者か?
と問いかけようとしたが体の痛みで言葉を切ってしまった。

???「まずは治療するからついてきて」

彼女はそう言うとディーノに背を向けて歩き始めた。ディーノは警戒してはいたが怪我で動きが取りにくかった為、大人しくついていくことにした。

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あきゅろす。
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