Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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学院から外れた小屋にはたくさんの資料が床に散らばっており、奥の机にも資料や本が散らばっていた。
ベッドの上は綺麗だったが、ベッドの周りはおよそ綺麗とは言えなかった。
ディーノとキサラが呆気に取られていると少年は椅子を勧めた。
「まずは・・・先程は失礼致しました」
少年が頭を下げる。
ディーノはそれをただ見ているが、キサラは言った。
「別に大丈夫よ、あ、私はキサラ。こっちはディーノ」
キサラは自己紹介をし、ディーノの紹介も行う。ディーノはキサラにそう言われて少年に頷く。
少年はキサラとディーノを見ながら言った。
「僕はリスト・・・リスト・オーミクス・・」
少年は、リストと名前を口にしたが、自分のフルネームには躊躇いを持っているようにディーノは感じた。
するとキサラが反応する。
「あれ?オーミクスってマジリスク・オーミクスと同じ?」
ディーノが首を傾げているとキサラが説明する。
「マジリスク・オーミクスは魔術を生み出したと言われる魔術の始祖よ、この学院もその人の偉業を讃えて作られたのよ。ということはリストって凄い魔術師なんじゃないの?」
キサラが嬉々とした表情で言うと、リストは一瞬暗い表情だったが、すぐに笑顔を作り、言った。
「ええ、僕の【祖先】は凄い人ですね」
リストは無理に笑顔を作っているとディーノは分かった。
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