Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル)
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「かはっ!?」
少年は剣圧に飛ばされ、地面に仰向けで倒れた。
少年はふらつきながら立ち上がり、詠唱しようとするが、キサラは素早く言った。
「私達、聞きたいことがあってここに来たの。でも、悲鳴が聞こえてきてこの中庭まで来たの・・・でも誰もいなくて」
するとそれを聞いた少年は、警戒していた表情を解いた。そして、キサラとディーノ、双方に聞いた。
「本当に悲鳴が?」
キサラは二度頷き、ディーノも頷く。
少年が口元に手を当て何か考えていると、中庭の入り口から怒声が響いた。
「何をしている!」
そこには、法衣を来た白髪の男性が立っていた。
左目にはモノクルを着けている。年齢は50代後半か60代前半だろう。
「学院長、すいません」
少年がそう言うと、少年は頭を下げる。
学院長はディーノとキサラを見て言った。
「お前達、何の用だ?」
警戒しているわけでもなく、単純に邪魔者を排除しようとするかのように冷たい声で告げられる。
ディーノには、まるでこの場に長くいて欲しくないかのように感じられた。
「私達は・・・「僕の友人ですよ、学院長」
キサラが口にしようとした事を遮るようにして少年が言った。すると、学院長は鼻を鳴らして少年に言う。
「お前のような落ちこぼれが外に友人がいたのか、珍しいな」
そう言うと、学院長は中庭の中央の樹に近付いていった。少年はディーノとキサラに目配せし、共に中庭を出た。
「ねえ、どこに行くの?」
キサラが聞くと、少年は二人に振り向いて言った。
「一度僕の研究室まで来てください」
そう言うと、少年はディーノとキサラと共に学院から少し離れた小さな建物に向かっていった。
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