Tales of O-dinal(テイルズオブオーディナル) ページ:5 「な、何するのよ!」 キサラは突然少年に攻撃されたため、声を荒らげて言い放った。しかし、少年は侮蔑の念を込めた目で睨み付ける。 「あなた方こそ、何をしているのですか?」 そう言うと、少年の右手は白く発光をし始めた。 ディーノは咄嗟に大剣を構え、キサラを後ろに庇うように立った。 少年が右手を振るう。光の矢がディーノに飛んでくる。 ディーノは大剣でそれを受けるが、光の矢は大剣の表面で爆発する。 「ぐっ!?」 ディーノはまだ直撃した訳でもないのに、大きく怯んだ。 その様子を見て、キサラと少年は反応する。 「ディーノ!?」 「ああ、魔術に耐性が無いようですね」 すると少年は何かを呟き始めた。 少年の足元に青い光を放つ魔法陣が浮かび上がり、少年を包んでいく。 ディーノは大剣を銃に変形しようとするが、キサラがディーノの前に立ち、腰に提げていた棒を掴み、魔気を込める。 棒は伸び、刃の付いた槍に変形する。 そしてキサラは少年同様小さく呟く。すると同様に魔法陣が展開される。 魔法陣の色は赤色だった。 「アクアエッジ」 「ファイアーボール」 少年の背より、水の刃が3つ展開し、飛来する。 対してキサラの正面には3つの火の玉が出現し、水の刃を相殺する。その瞬間、少年とキサラの間に水蒸気が発生する。 「魔術師だったんですね、では」 少年はさらに魔術を詠唱しようとするが、すぐにやめ、横に飛んだ。 先程まで少年が立っていた場所にはディーノが大剣を降り下ろしていた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |